日産GT-Rに続きアルピーヌもNFTに参入！個人デザイナーと協力して「アルピーヌGTA」のデジタルデータを競売へ。今後自動車メーカーの新たなるトレンドとなるか

｜　NFTは思わぬ影響を自動車業界に与えているようだ　｜

ただしすべてのNFT作品が高値で売れるとは限らない

さて、昨今の自動車業界を賑わせているのが「NFT」。

つい先日も日産がカナダのアーティストとのコラボレーションによってオークションへと出品したNFT作品が2億6000万円にて落札されていますが、今回はアルピーヌがそのブームに乗ろうとNFT作品の出品を画策している模様。

個人デザイナーとアルピーヌとのタイアップ

今回出品されるのはアルピーヌGTAなる作品（5つのバージョンがある）で、これらはインダストリアルデザイナーであるアーセニー・コストロミン氏の作品なのだそう。

同氏の名前、そしてこの作品に見覚えがあるなと思って記憶を手繰ったところ、今年はじめに紹介した、同氏の個人的プロジェクトに端を発するようで、おそらくはルノーがアーセニー・コストロミン氏の作品を見て同氏にコンタクトを取り、今回のNFT販売となったのかもしれません（もともと、このアルピーヌGTAは、アルピーヌとは直接の関係はなく、同氏が独自に考案したもの）。※個人の作品に目をつける自動車メーカーは少なくない

実際のところアルピーヌも、これら作品については「アーセニー・コストロミン氏の個人的な仕事の成果」だと表現していますが、同氏はフォルクスワーゲン、ルノー、ジェネシス、ケーニグセグでもデザイナーを務めており、アルピーヌ（ルノー傘下）とはまったくの無関係というわけではなさそうですね。

画像を見るとアルピーヌA110のハードコアバージョンのようにも見えるものの、アーセニー・コストロミン氏によると「（現代の）A110とは関係がなく、むしろ（過去の）A110 Berlinetteからインスピレーションを得ている」とのこと。

そしてこのコンセプトカーについては、外観だけではなく車体構造までよく考えられており、カーボン製モノコックシャシーを持つこと、前後にサブフレームとインボード式サスペンションを持つハイパーカー的なパッケージングを持つことも明かされています。

このコンセプトは、実際に車両が作られることはなく、今後もデジタルワールドのみでの存在となり、しかしアルパインのセールス＆マーケティング担当副社長、セドリック・ジュルネル氏は、「フェリペ・パントンとのコラボレーションの後、アルパイン・カーズとアルパインF1チームのデザイナーに芸術的表現の場を提供することで、さらに前進したいと考えました。また、ブランドを愛する独立デザイナーの作品に感謝の意を表したいと思います。彼らの才能に負けない仕上がりで、NFTのクオリティも格別です」とコメントしています。

このアルピーヌGTAコンセプトは11月3日にオークションに出品され、11月5日に入札が終了する予定で、いくらで落札されるかちょっとした見ものといったところですね（大きく価格が上がるようだと、他の自動車メーカーもNFTに参入してきそう）。

合わせて読みたい、アルピーヌ関連投稿