え？アウディQ6？アウディが中国市場向けに「同社史上最大の市販車」、現地生産のQ6を投入。なおこれだけデカいのにエンジンは2リッター

｜ なぜかはわからないが、中国市場は大きな車を好む割に、大きなエンジンや大きなホイールにはこだわりがない ｜

市場によってこれだけ嗜好の違いがあるのは興味深い

さて、現在中国は世界ナンバーワンの自動車マーケットとして君臨していますが、その特殊過ぎる嗜好もまた有名です。

そしてその特殊な嗜好のひとつが「大きなクルマが好まれる」というもので、以前には「彼氏が乗ってきたクルマが小さかったから（アウディQ3なのでけして小さくはない）」という理由で腹を立て、そのクルマを破壊した女性の存在が報じられたほど。

とにかくそれほど大きな車が求められるのが中国であり、よって各自動車メーカーは中国向けとして「ロングホイールベースモデル」等の居住性を高めた仕様を投入しているわけですね。

中国にて、「世界最大のアウディ」が投入される

そこで今回中国にて導入され、「これまでで最大のアウディ」となったQ6が話題となっていますが、これは現地でアウディとその合弁相手、上海汽車（SAIC）との共同開発による現地生産車。

このQ6はかねてよりプロトタイプが目撃されており、その大きさから「Q9」を名乗るのではと言われていたものの、結果的には「Q6」のバッジを装着してデビューすることに。

そして中国では発売前に中国工業情報化部（MIIT）に車両の詳細を登録する必要があり、今回はその登録データが公開となっているわけですが、内容を見てみると全長200.7インチ（5,099mm）、幅79.2インチ（2,104mm）、高さ70.2インチ（1,784mm）、ホイールベースは117.3インチ（2,980mm）というサイズを持ち、これはアウディの市販車としては最大となるもよう。

ちなみにフォルクスワーゲンは北米市場向けに「アトラス」なる3列SUVを販売していますが、アウディQ6はこのVWアトラスと同じMQBプラットフォームを使用しており、車体サイズもほぼ同一だと報じられています。

参考までにこれまでにもっとも大きかったアウディであるQ7だと全長199.3インチ（5063mm）、全幅77.6インチ（1970mm）、全高68.5インチ（1741mm）、ホイールベースは117.9インチ（2995mm）なので、新型Q6はホイールベース以外の数値すべてにおいてQ7を上回っているということになりますね。

なお、このQ6はすべての仕様で3列シートを持つといい、つまりは「ラグジュアリー志向」ではなく「ファミリー志向」ということになり、そのために「（もっとも大きな数字、つまりフラッグシップをあらわす）Q9」ではなく「Q6」を名乗るのかもしれません。

ちなみに中央列が「2人がけ」タイプと「ベンチシート」タイプが存在するようですね。

このアウディQ6に搭載されるエンジンは、巨大な車体にかかわらず2リッター4気筒ターボをだと届け出られ、出力は2種類あって228PSと261PSだと記載されているので、2,205kgの重量級ボディにはかなりキツいパワーソースだともいえそうです。

中国が「大きな車体」を好むことについては触れましたが、なぜか「大きなエンジン」にはこだわりがないと見え、多くの中国車は「大きい車体の割に小さいエンジン」を積んでいるようでもありますね（中国版ロールスロイス、紅旗も同じ）。

さらにホイールは標準で「17インチ」とかなり小さく（しかしオプションでは21インチまでが用意される）、タイヤやホイールにこだわらないのも中国市場のひとつの傾向だと言えそうです。

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参照：CARNEWS CHINA