
オーダシャス オートモーティブが提示する究極のレストモッド
WRC(世界ラリー選手権)グループB黄金期を席巻し、アウディのフルタイム4WD技術「quattro(クワトロ)」の名を世界に知らしめた伝説の名車「Ur-Quattro(ウーア・クワトロ)」。
今なお多くのモータースポーツファンを魅了するスタイリングが「現代の卓越したエンジニアリングと強靭なV8パワーユニットを得て奇跡の復活を果たした」というのが今回のニュースです。
英国の新鋭コーチビルダー「オーダシャス・オートモーティブ(Audacious Automotive)」がレストモッド作品として「オーダシャス IV(Audacious IV)」を発表しており、これは伝説的なクラシッククーペのシルエットとB7型「アウディ RS4」のメカニズム、さらには最大740馬力超を叩き出すV8エンジンを融合させた意欲作。
さらに超高回転型10,000rpm仕様までもが追加されるという注目の最新マシンの詳細を見てみましょう。
Image:Audacious Automotive
この記事の要約
- 英国の「オーダシャス・オートモーティブ(Audacious Automotive)」が、伝説の「Ur-Quattro」スタイルのボディにB7系「アウディ RS4」のメカニズムを移植した「オーダシャス IV」を発表
- 4.2L V8エンジンを搭載し、最高出力592馬力の標準仕様と740馬力を発揮するTSS製スーパーチャージャー仕様をラインナップ。さらに10,000rpmリミットの高回転NA/SC仕様も追加開発中
- 軽量フルカーボンボディ選択時の車重は約1,200〜1,400kg、0-60mph加速3.4秒、最高速度322km/hを誇り、世界限定50台(35万ポンド〜)で生産される
オーダシャス IV(アウディ・クワトロ レストモッド)の概要
「オーダシャス IV」は、アウディのヘリテージである初代クワトロのタイムレスなデザイン、そしてB7世代(2006-2008年)のRS4が誇る自然吸気V8エンジンのフィーリング・トルセンAWDシャシーを高次元で融合させた究極のコンプリートカー。
Image:Audacious Automotive
ドナーカーとして初代クワトロとB7 RS4のパーツを活用するものの、完成したマシンは現代のハイパフォーマンスカーに匹敵する走りと安全性を兼ね備えています。
生産台数は世界限定50台のみに絞られており、そのうち40台には完全なフルカーボンファイバー製ボディパネルが与えられ、残る10台はメタルボディ仕上げ。
車両本体価格は350,000ポンド(約6,800万円 / ドナー車費用・税別)からに設定されています。
特徴・スペック・デザイン
パワーユニットにはB7 RS4由来の4.2リッターV8ガソリンエンジンを採用しますが、パワートレインは用途や好みに合わせて複数のチューニングが用意されており、標準仕様のV8 NA(自然吸気)モデルでは最高出力592馬力(592 hp)を発揮し、TSS製スーパーチャージャーを装着した「ステージ2」仕様では740馬力(740 hp)まで跳ね上がります。
さらにオーダシャス社は、許容回転数を8,250rpmから一気に10,000rpm(1万回転)まで引き上げ、レスポンスを徹底追及した「超高回転型V8」も開発中であり、NAとSCの双方で選択可能となる予定なのだそう。
シャシー骨格、サスペンション、ブレーキ、6速マニュアルトランスミッション、AWDシステムはB7 RS4の基本ジオメトリーをベースとしつつ、しかし大パワーに対応するよう大幅な補強と強化が施されることに。
フルカーボンボディの採用により車重はベースのRS4から約250kg軽量化され、約1,200〜1,400kgという圧倒的な軽さを実現し、これらによって0-60mph(約0-96km/h)加速は3.4秒、最高速度は200mph(約322km/h)にも達します。
インテリアはRS4のステアリングホイールやメーター類を活用しつつ、レトロモダンに再構築されると言及され、オーナーの完全なオーダーメイドによるカスタムが可能となるようですね。
今回公表された「オーダシャス IV」の主要スペックおよび車両情報のまとめは以下のとおり。
| 項目 | 詳細・スペック |
| モデル名 | オーダシャス IV(Audacious IV) |
| ドナー基盤 | B7型 アウディ RS4 & アウディ Ur-Quattro |
| エンジン | 4.2L V8(NA & TSS製スーパーチャージャー仕様) |
| 最高出力 | 592 hp(標準) / 740 hp(SC仕様) |
| 開発中パワートレイン | 10,000 rpm 超高回転型 V8(NA / SC) |
| トランスミッション | 強化型 6速マニュアル(6MT) / トルセンAWD |
| 動力性能 | 0-60mph加速:3.4 秒 / 最高速度:200 mph(約322 km/h) |
| 車両重量 | 約 1,200 〜 1,400 kg(カーボンボディ選択時) |
| 限定生産台数 | 世界限定 50 台(カーボン:40台 / メタル:10台) |
| 車両価格 | 350,000 ポンド〜(約 6,800 万円〜 ※ドナー車・税別) |
競合比較・市場での位置付け
近年、往年の名車を現代技術で蘇らせる「ネオクラシック・レストモッド」市場は世界的な過熱を見せており・・・。
| ブランド / モデル | ベース車両 / パワートレイン | アプローチと特徴 |
| シンガー(Singer) | ポルシェ 911(964型) / 空冷水平対向6気筒 | 空冷911の美学を現代ハイエンドパーツで究極まで磨き上げる |
| キメラ(Kimera EVO37) | ランチア 037 / 2.1L ターボ+スーパーチャージャー | グループBマシンの走りをカーボンボディと現代技術で現代化 |
| オーダシャス IV | アウディ Ur-Quattro ✕ B7 RS4 / 4.2L V8 6MT | 5気筒の伝統をあえて破り、高回転型V8 ✕ 3ペダルMTで官能性を極限化 |
初代クワトロの真骨頂といえば「5気筒ターボ」ですが、オーダシャス社はあえてB7 RS4の「高回転型V8 NAエンジン」とリア寄りの駆動配分を持つトルセンAWDをプラットフォームとして選定。
現代のRS3(ハルデックスAWD)よりも高剛性かつ完全なアナログ操作(6MT)を楽しめる骨格を選ぶことにより、他にはない最高峰のマニュアルドライビング体験を提示しているというわけですね。
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補足情報
「オーダシャス IV」のプロジェクトからは、創業者マック・ザグレフスキ(Mac Zaglewski)氏の深い情熱と実用性への強いこだわりが伺えます。
- 状態の悪い個体を救う「再生の美学」:オーダシャス社は極上状態のクラシックカーを解体することを避けており、コンディションを崩した状態の古いドナー車両を引き取り、新たな命を吹き込むサステナブルなアプローチを採用
- なぜ現行RS3ではなくB7 RS4だったのか?:現行のRS3も5気筒ターボを備えているものの、オートマティック(DCT)専用であり、ハルデックスAWDはFF寄りの挙動を示すことに。純粋なマニュアルシフトと素直なリア寄りAWD配分、そしてV8の官能的なサウンドを同時に実現するため、B7 RS4のシャシーがベストだと判断される
- 約3年の手作業による製作期間:1台のオーダシャス IVを作り上げるには約3年もの歳月が費やされ、完全受注生産で厳格に品質が管理されることに。第1号車の顧客への納車は2027年後半が予定されている
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結論
アウディ伝説のラリーカーの美学と、名機4.2L V8エンジンの官能的な高回転サウンドを見事に融合させた「オーダシャス IV」。
マニュアル・トランスミッション仕様、740馬力を超える圧倒的パワー、そして10,000rpmという異次元のレブリミットは、自動化や電動化が進む現代だからこそ、本物の走りを楽しみたい自動車愛好家にとって夢のような一台となりそうですね。
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