1972年製BMW3.0CSLを美しくレストアした個体がオークションに登場予定。
製造はわずか1,265台と少なく、そのため今回の競売でも予想最高落札価格は1200万円ほどとされますが、その希少性を考えると「投資対象としては比較的優れる」とも考えられます。
なお3.0CSLはヨーロピアン・ツーリングカー選手権のホモロゲーション獲得用として登場しており、BMWの歴史においても「重要」なモデル。
そのために過去にもBMWは自らこの3.0CSLへのオマージュとして「BMW 3.0 CSL Hommage」を発表するなど、その「アイコン度」もわかろうというものですね。
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この個体は1973年にイギリスで登録されたもので、これまでに8人のオーナーを経験。
2011年にはパーツを全部取り外してボディをドンガラにまで戻した徹底的なレストアが行われており、その際にこの「タイガ・グリーン」にペイントされています(BMWでグリーン、というのは珍しい)。
同時にエンジン、ギアボックス、サスペンションも(なぜかフェラーリのスペシャリストによって)しっかりリフレッシュ。
走行距離は12万キロを超えますが使用されるパーツはほぼ当時のまま、もしくは純正であり非常に価値の高い一台と言えそうです。
もともとこの「E9」世代はクーペ専用として誕生し、当初は1968年に「2800CS」として登場。
その後にエンジンを拡大し動力性能を向上させた3.0CSが登場しています。
この3.0CSのホモロゲーション獲得用として「軽量化」されたものが3.0CSLで、ドアパネルがアルミになったり、一部ウインドウが樹脂製となったり、快適装備が省略されることで200キロも軽量化。
元来の重量が1400キロなので、その比率からすると相当に軽くなっている、ということに(Lはドイツ語でLeicht=軽量という意味)。
実際に1972年のスパ・フランコルシャン24時間では優勝を果たすなどモータースポーツでの活躍もめざましく、そのため現在に至るまでBMWにとって「CSL」とは特別な意味を持つ称号となっています。
VIA:CARSCOOPS