| ボクにとっての「もっとも記憶に残るBMWのコンセプトカー」でもある |
さて、世界中からスーパーカーやエキゾチックカー、コンセプトカーの紹介動画を届けてくれるスーパーカーブロンディさん。
今回はBMWが2011年に発表したコンセプトカー、328オマージュを紹介しています。
発表こそ10年近く前ではありますが、今あらためて見てみると最新の4シリーズやZ4につながるデザインも多く、ここで328オマージュ・コンセプトを見てみましょう。
BMW 328はこんなクルマ
まず、こちらはBMW 328。
1936年から1940年にかけ製造されたスポーツカーで、1800cc直6エンジン(80PS)を搭載し、4速トランスミッションを介して後輪を駆動。
ボディサイズは全長3,900ミリ、全幅1,550ミリ、全高1,400ミリ、車体重量は830kg、そして車体構造はスチール製のラダーフレームにアルミニウム製のボディを架装しています。
最高速は150km/hをマークし、1938年にはミッレミリアにおいて優勝を飾ったほか、翌1941年にはクーパべージョンにて再び勝利を手にするなど、その美しさだけではなく高い運動性能を持つことでも知られているクルマでもありますね。
歳月を経てバーチカルキドニーが復活
そしてフロントマスクは見ての通り「バーチカルキドニー(縦方向に長いキドニーグリル)。
そしてBMWは2011年に「328オマージュコンセプト」にてこのバーチカルキドニーを復活させています。
そして2020年、BMWは4シリーズ/M3/M4市販モデルに対し、ついにバーチカルキドニーを与えることに。
BMW 328オマージュ・コンセプトはこんなクルマ
そしてスーパーカーブロンディさんいわく、「328オマージュ・コンセプトはBMWの中でもっとも美しいコンセプトカー」。
ぼくもその意見に異論はなく、発表された当時のこのオフィシャルフォトはまさに衝撃的であったと思います。
328オマージュコンセプトは単なるレトロ回帰モデルではなく、現代のテクノロジーをふんだんに使用したことも一つの特徴。
ボディパネルはすべてカーボンファイバー、そして灯火類にはLEDを採用しています。
なお、ボディやフレーム構造など詳細は非公開。
ただしエンジンが3リッター直6ということ、車体重量は328よりも軽い780kgということがアナウンス済みです。
そこでこの328オマージュの細部を見てゆくと、かつての328のボンネットを再解釈したレザーストラップが印象的。
ヘッドライトのバツ印はもちろん、当時のレースに出場した際に(事故の際、レンズに使用されるガラスが飛散しないよう)貼られていたテープを再現したもの。
この給油口も328のオマージュ。
ホイールセンターにはスピナー、そしてディスク面はシルバー仕上げのカーボンファイバー。
BMW 328オマージュのインテリアはこうなっている
そしてこちらは328オマージュのインテリア。
シートはシンプルな形状を持ち、表面はタンレザーで覆われます。
メーターはアナログとデジタル。
当時はまだ液晶メーターが一般的ではなかったと記憶しています(さらに、液晶メーターが”ゲーム的”と言われ、受け入れられていなかった時期もでもあった)。
ダッシュボードにはデジタル式のストップウォッチが2つ。
これももちろん、昔のスポーツカーに多かった、ダッシュボードにストップウォッチをセットするという手法を再現したものと思われます。
実際にBMW 328オマージュに乗ってみた
そしてスーパーカーブロンディさんは実際に328オマージュコンセプトに乗車。
ドアはなく、サイドシルをまたいで乗るのでけっこうツラそう。
ステアリングホイールは超ディープコーン。
乗り込んだ後は実際にエンジンを始動させ、低速ながらも実際に走行させています。
そして降りるときはこう。
一般にサイドシルの高いクルマは乗るときよりも降りるときのほうが難しく、BMW i8も「乗るより降りるときのほうが困難」なクルマであったことを思い出します。