BMWもついにセンターロックホイールをOP設定。センターにはプロペラマーク、いったいセンターロックホイールのメリットとデメリットとは

｜　まさかBMWのような「超メジャー」カーメーカーがセンターロックホイールをオプションとはいえ導入してくるとは　｜

ただし最近のBMWだけあってそのデザインが超オシャレ

BMWが「センターロックホイールをオプションにて導入する」とアナウンス。

なお、センターロックホイールの採用については各自動車メーカーによって大きく分かれるところで、メジャーメーカーだとポルシェとランボルギーニが積極採用、そしてマクラーレンとフェラーリは一部の限定モデルや特別なモデルにしか採用していないといった状況です。

ただしBMWのような「フルラインアップメーカー」がセンターロックホイールを採用する例は非常に稀であり、アウディやメルセデス・ベンツがこれに続くのかには注目したいところでもありますね。

なぜセンターロックホイールが優れるのか？

そこでセンターロックホイールについて振り返ってみると、コンマ1秒以下のタイムを競うモータースポーツの世界においては主に「整備性」が重んじられて採用されることになりますが、当然ながら市販モデルでは頻繁にタイヤ・ホイールの着脱を行ったりその交換にかかる時間を競うわけではなく、それでもセンターロックホイールが採用されるのは回転バランス」「慣性」「重量」の観点から（もちろんモータースポーツにおいてもこれらは重要である）。

センターロックホイールはハブから突き出た1本の軸に（穴がひとつだけ開いた）ホイールをはめ込んでナットで締めるという、構造としてはシンプルなものですが、通常のボルト固定ホイールだと、（多くの場会）5本のボルトにてホイールを固定することになり、そのぶん（ハブ側、ホイール側ともに構造が複雑になるので）重量が重くなり、そして重量物が中心から外側に出てしまうわけですね。※センターロックホイールは取付の際にセンターが出やすいというメリットもある。ボルト固定だとチャッキングを行わないとセンターが出にくい場合も

これによって回転バランスが（センターロックホイールに比較して）悪化する可能性があったり、慣性重量が大きくなったりということが生じてしまい、加速やコーナリング、ブレーキングについてもセンターロックホイールに劣る可能性も考えられ、よって一部の自動車メーカーはセンターロックホイールを選ぶこととなっています。

ただ、センターロックホイールもメリットばかりではなく、いくつかのデメリットもあり、それは「素人には簡単に着脱できないこと」「慣れてない人が扱うと危険性が高い」こと。

センターロックナットの取り外しには専用の工具が必要であり、非常に高いトルクで締め付けられているために取り外しも困難で、また確実に固定しないとホイール脱落の可能性が生じます。

加えて左右でナットのネジ山の向きが異なるため、左右を間違うとネジ山を舐めてしまったりということにもなりかねず、よって「そこまでしてセンターロックナットを採用しなくても」というのがほとんどの自動車メーカーの考え方であると思われます。

BMWのセンターロックホイールはこういった仕様を持っている

そこで今回BMWが発表したセンターロックナットホイールを見てみると、ラインアップは19インチと20インチ。

今のところデザインは一種類で「Y字スポーク」デザインを持ち、そのカラーはマットブラックにて仕上げられています（価格はまだ発表されていない）。

ちょっと面白いのは「ナット」で、これまでセンターロックホイールを採用してきたほかの自動車メーカーとは大きく異なる形状を持っており、出っ張っているのではなく「凹んで」いるのが特徴です。

さらにはセンターにBMWのプロペラマークがエンボスにて再現されていて、機能はさておき、このクールな外観を手に入れるためだけにでもこのセンターロックホイールを装着したいと思ってしまうほど。

参考までに、ポルシェのセンターロックホイールナットはこんな感じ。

ランボルギーニだとこう。

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