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BMW M部門トップが明言「スーパーカーはまだ具体的な検討段階に差し掛かっていない。今はノイエクラッセと新型Mモデルに集中せねば」

BMW M部門トップが明言「スーパーカーはまだ具体的な検討段階に差し掛かっていない。今はノイエクラッセと新型Mモデルに集中せねば」


| ヴィラ・デステでの華やかな発表の裏で… |

「M1の後継」はいつ?──BMW M部門CEOの本音

先週末にイタリア・コモ湖畔で開催されたコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステにおいて、BMWは「スピードトップ」「M2 CS」という2つの注目モデルを発表し、どちらも“BMWらしい贅沢さ”を体現する魅力的なクルマではありますが、その一方で残念なニュースも聞かれたもよう。

報道によると、BMW M部門のトップ、フランク・ファン・ミール氏はメディアとのインタビューでこう語り、これはつまり、ランボルギーニ・レヴエルトやフェラーリF80のようなスーパーカーにつき、「少なくとも数年内の登場はない」ということを意味します。

「私たちはスーパースポーツカーについて“夢見てはいる”が、まだその段階にはない。」

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今は“ノイエクラッセ”と新型Mモデルに集中すべき時

フランク・ファン・ミール氏によると、現在のBMWには「スーパーカーを生産するためのリソース(資金も設備も人員も)が不足している」とのこと。

その理由は明白で、まずは以下にリソースを集中させる必要がある現在、“M1の再来”のようなスーパーカーは後回しになっているというわけですね。

  • 次世代電動車両群「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」の投入準備
  • マルチパワートレイン戦略(EV・ハイブリッド・ICEすべてに対応)
  • 新型Mモデルの連続投入(新型M5ツーリングなど)
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「しかし夢は捨てていない」──未来の可能性はゼロではない

とはいえ、BMWは決してこの夢を諦めたわけではなく、フランク・ファン・ミール氏はこうも語っているものの、現実的にはそのチャンスが”近い内に”訪れることはなさそうで、ぼくらとしてはしばし待つ以外にはないのかもしれません。

「いつか“そのチャンス”が訪れたとき、BMW本社が“やれ”と言ってくれれば、必ずやるつもりです。我々は絶対に諦めない。」

ただ、BMWは過去にも実際に(しかも複数回)スーパーカーを計画していたことがあり、代表的なのが2019年発表のヴィジョン M NEXTコンセプト。

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BMW
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BMWは「コーチビルド」にも注力?

BMWがスポーツカーではなくXMを優先させたのは「高級SUVのほうが市場が大きいいから」というビジネス的観点からではありますが、しかしそれでもBMWはスポーツカーを捨てたわけではなく、実際にM部門を中心に“少量限定モデル”や“コーチビルド”を毎年リリースしていて、M4をベースとした少量生産モデル、昨年のスカイトップ、そして今年のスピードトップはそういった例の一つです。

現時点では「BMW製スーパーカー」は夢の中の存在かもしれませんが、M部門はこれら限定モデルやコーチビルドモデルを通じ「着実にその実力を磨き上げている」とも考えてよく、来たるべきときに備えていると信じて「待つ」しかなさそうですね。

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