| この速さは想像を超える |
さて、市場レビューが解禁され「異次元レベルの速さ」と評されるメルセデスAMG GTブラックシリーズ。
それもそのはずで、これまでのトップレンジである「AMG GT R Pro」の585馬力から720馬力へと大きく出力向上を果たしており、おまけに強力なダウンフォースを獲得するためのエアロパッケージも装着されています。
そのぶん価格は(邦貨換算にて)4150万円と高価ですが、今回ホッケンハイムGPコースにて、その価格の正当性を証明する走りを見せています。
FRでもここまでの速さで走行できるとは
メルセデスAMG GTブラックシリーズはいわゆるスーパーカーとは決定的な違いがあり、それは「FR」ということ。
フェラーリやマクラーレンはMR、ランボルギーニは主にミドシップ+4WD、ポルシェ911はリアエンジン+後輪駆動もしくは4WDというパッケージングを持ち、しかしメルセデスAMG GTブラックシリーズはクラシカルなFRを採用している、ということですね。
FRは挙動が安定しているというメリットがあるものの、駆動輪に荷重がかかりにくくトラクション性能的に不利ということもあり、よってシボレー・コルベットは欧州製スーパーカーに対抗するため、C8世代からミドシップへスイッチしています。
ただ、ミドシップとて万能ではなく、挙動がピーキーであったりという問題も抱えており(これが理由でレクサスLFAはフロントエンジンを採用したと言われる)、しかし総合的に見ると「サーキットを走るならミドシップのほうが有利」というのが一般的な見方。
記録したタイムはマクラーレン720S、フェラーリ488ピスタよりも「速い」
そして今回メルセデスAMG GTブラックシリーズの記録したタイムは1:43.3というもので、これは同コースを走ったメルセデスAMG GT3(レーシングカー)のわずか5秒遅れ。
さらにはマクラーレン720Sより5秒、フェラーリ488ピスタよりも2秒以上速いタイムであり、現時点ではホッケンハイムGPコースだとマクラーレン・セナに次ぐ(市販車で)歴代2位というタイムです。
なお、「これまで」のホッケンハイムGPコースのランキングは下記の通り。
1.マクラーレン・セナ・・・1:40.79(800馬力/1374kg) 2.フェラーリ488ピスタ・・・1:45.90(720馬力/1474kg) 3.ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ・・・1:47.30(770馬力/1677kg) 4.ラディカルRXCターボ・・・1:48.00(460馬力/?) 5.メルセデスAMG GT R Pro・・・1:48.00(585馬力/1640kg) 6.マクラーレン720S・・・1:48.20(720馬力/1431kg) 7.ポルシェ918スパイダー・・・1:48.50(887馬力/1665kg) 8.マクラーレン600LT・・・1:48.90(600馬力/1399kg) 9.ランボルギーニ・ウラカンEVO・・・1:49.00(640馬力/1593kg) 10.ポルシェ911GT2RS・・・1:49.10(700馬力/1508kg) |
メルセデスAMG GT ブラックシリーズはニュルブルクリンクでも上位を狙えるか
そこで気になるのがニュルブルクリンクへの挑戦。
現在のニュルブルクリンクにおける「最速」はランボルギーニ・アヴェンタドールSVJですが、ホッケンハイムでのタイムを見る限りではこれを破る可能性も大きそう。
実際のところ、すでに6:40にて(メルセデスAMG GTブラックシリーズが)ニュルブルクリンクを走行したというウワサもあり、ニュルにおいても常識はずれの速さを見せてくれるかもしれませんね。
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参照: Sport Auto - Youtube