| メルセデス・ベンツ・シタン「パネルバン」は新鮮でカッコイイ |
車体の基本構造は「ルノー・カングー」と共通
さて、メルセデス・ベンツが新型ミニバン「シタン(CITAN)」を発表。
先代シタンと同様にルノー・カングーと多くを共有しますが、キャビンやドアはルノー・カングーと共有しつつもフロントそしてリアエンドを「メルセデス・ベンツっぽく」変更することで自社っぽさを演出しています。
なお、全長は4,498ミリだと発表されているので、けっこうコンパクトなサイズということになりますね。
基本的にメルセデス・ベンツ・シタンは「商用車」だが
このメルセデス・ベンツ・シタンは「商用車」という位置づけを持ち、いくつかのバリエーションが存在。※のちにピュアエレクトリック版も追加予定
たとえばこの「シタン・パネルバン」や、1枚スライドドアタイプに2枚スライドドア、さらには観音開きテールゲートもしくはシングルテールゲートなど。
パネルバンだと最長で3.05メートルの長尺物を積むことができ、パーテーションウォールなど様々なオプションが用意されているようですね。
こちらはメルセデス・ベンツ・シタン「ツアラー」。
この仕様だと商用というよりは自家用に近そうで、普通に乗ることができるのかもしれません。
シャーシはルノーのコンパクトバンと共通だそうですが、メルセデス・ベンツによると、シタンは独自の走行特性と、より快適な乗り心地を実現するため、スプリング、ショックアブソーバー、スタビライザーに専用のチューニングが施されている模様。
フロントサスペンションはマクファーソン・ストラット、リアサスペンションはトーションビーム式。
ツアラーとパネルバンではサスペンションの設定が異なり、ツアラーは乗員の快適性を追求し、パネルバンは重量物を積んだ際の安定性に特化しています。
シタンには、1.5リッター・ディーゼルと1.3リッター・ガソリンの2種類の4気筒エンジンが用意され、ディーゼルだと74ps(55kW / 75PS)の出力と230Nmのトルクを持つ「Citan 108 CDI」、94ps(70kW / 95PS)/ 260Nmの「Citan 110 CDI」、114ps(85kW / 116PS)/ 270Nmの「Citan 112 CDI」という3種類。
ガソリンだと101ps(75kW / 102PS)、200Nmの「Citan 110」と、129ps(96kW / 131PS)、240Nmの「Citan 113」という2つの選択肢がある、とアナウンスされています。
トランスミッションはディーゼル、ガソリンともに6速マニュアル・トランスミッションのほか、7速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)も選択できるようですね。
メルセデス・ベンツ・シタンのインテリアはこうなっている
なお、メルセデス・ベンツ・シタンのインテリアはカングーの面影がないほど作り変えられていて、メルセデス・ベンツ独自のデザインを持ち、外観に似合わぬハイテクっぽい印象(高級感もある)。
MBUXインフォテイメントシステム(グレードによって異なるバージョンが用意されている)と7インチセンタータッチスクリーン、丸型のエアコン吹出口、3本スポークのマルチファンクションステアリングホイールなどが「メルセデス・ベンツ」らしさを感じさせます。
運転支援装置では、「ヒルスタートアシスト」や「アクティブブレーキアシスト」に加え、「ブラインドスポットアシスト」や「アクティブレーンキーピングアシスト」、「アクティブディスタンスアシストDISTRONIC」等、特定の条件下で半自動運転を可能にする高度なADASを搭載するなどかなり先進的だと言って良さそう。
シタンツアラーには7つのエアバッグ(センターエアバッグを含む)、シタンパネルバンには6つのエアバッグが標準装備されています。
上の画像はシタン・ツアラーの後部座席ですが、折りたたみ式のリアベンチを備える独立したシートがあり、キャビンの周りにはいくつかのストレージコンパートメントも用意され、普通に自家用車として乗ることができそうですね。
シタンの受注は9月中旬以降に開始されるそうですが、欧州では23,800ユーロから(日本円で308万円)。
競合モデルとしては、ルノー・カングーの他に、シトロエン・ベルランゴ、プジョー・パートナー、オペル・コンボ、トヨタ・プロエース・シティ、フィアット・ドブロ、VW・キャディ、フォード・トルネオ・コネクトといった名が挙げられています。
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