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新型メルセデス・ベンツ「電動版Gクラス」、G580 with EQテクノロジーはゲレンデの歴史に対する冒涜あるいは大惨事なのか?試乗レビューが続々公開【動画】

新型メルセデス・ベンツ「電動版Gクラス」、G580 with EQテクノロジーはゲレンデの歴史に対する冒涜あるいは大惨事なのか?試乗レビューが続々公開【動画】

| 新型メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーは単にGクラスを電動化しただけではない |

電動化によってGクラスの性能を拡張し新しい次元へと引き上げた「最高傑作」である

さて、メルセデス・ベンツGクラスのピュアエレクトリックモデル、「G580 with EQテクノロジー(以前はEQGと呼ばれていた)」の試乗レビューが解禁となり続々とレポートが到着することに。

この「G580 with EQテクノロジー」は、45年間大きく変わらずにやってきたGクラス最大の革命だと言ってよく、しかし現時点でその革命が成功するのか、それとも失敗に終わるのかはナゾのまま。

しかし現在の電気自動車市場の低迷、そしてメルセデス・ベンツの一連のEVの不振を考慮すると、このGクラス電動版、G580 with EQテクノロジーについて「大惨事」になるのではという見方をする向きも少なくはなく、当のメルセデス・ベンツも「電動版へと完全に切り替えるはずだった予定を覆し、ガソリン版も存続させる」というコメントを発しているほどです。

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新型メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーは「最高のGクラス」?

そこで各メディアが公開した新型メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーのレビューを見てみると、全体的な評価はかなり高く「現時点での最良のGクラス」「「Gクラス中では最高のオフロード性能を持つ」など絶賛に近いジャッジがなされています。

まず、新型メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーの外観はガソリン版Gクラスと「ほぼ同じ」で、プラットフォーム(ラダーフレーム)、その上のキャビンもガソリン版と同じものを使用しているため「形も比率もガソリン版とまったく同じ」。

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ただしフロントグリルやバンパーなど細部には違いが見られ、リアには充電ケーブルやアダプターを収納する「スペアタイヤカバーのようなもの」が装着されています(これは実際のスペアタイヤに置き換えることも、レスにすることもできるのだそう)。

さらにはあの「ドアを閉める時の、ガキンという金庫のような堅牢性を思わせる音」も同じだと説明されています。

つまり、この新型メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーは「電動版といえども真のGクラス」であることには違いはなく、インテリアにおいてもデュアル スクリーン ダッシュボード レイアウト、コラム シフト、物理的な空調制御スイッチに至るまでガソリン版Gクラスと「ほぼ同一」。

なお、「ほぼ」というのは、メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーでは「(ガソリン版Gクラスの)ダッシュボード中央にある3つのディファレンシャルボタンが専用の機能を起動るるためのスイッチへと置き換えられており、中央のボタンは低速モード(ローレンジ)への切り替えに、外側の2つのボタンはG580専用の2つの新機能、つまりG-Turn(Gターン)とG-Steering(Gステアリング)のアクティベーションへ。

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このGターンとは、メルセデス・ベンツがタンクターンに与えた独自の命名であり、左右の車輪が互いに逆向きに回転し、車両がその場で回転することを可能にしますが、メルセデス・ベンツの言う通り、ほとんどのオーナーはこの機能をTikTokやインスタグラム、Xで拡散するためのギミックとして使用ことになりそうです。※一方、未舗装路にて行き止まりに遭遇した際など、実際のオフロードでも役立つ場面があるかもしれない

そしてもうひとつのGステアリングは、後輪の内側をロックさせ外側の車輪をオーバードライブすることによりGクラスの旋回半径を効果的にカットするもので、山岳路などで狭い180度のコーナーを曲がるには非常に有効な機能です。

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メルセデス・ベンツは電動化時代のAMGモデルに自律型ドリフトモード、タンクターンを装備するもよう。「タンクターン?ええ、役に立ちませんが、自分のクルマを自慢するときに使うものです」

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これらの機能はいずれもメルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーに与えられたエレクトリックパワートレーンにより可能となったもので、つまり各車輪に1つずつ仕込まれた、合計4つのエレクトリックモーターに依存しており、これらは独立して制御できるため、Gターンについてはダッシュボード上のボタンを押してステアリング ホイールのパドルを握り、アクセル ペダルを踏むだけで簡単に実行できるわけですね(Gステアリングはさらに簡単で、 ボタンを押してアクティブにし、ステアリングホイールを行きたい方向に向けるだけで180度ターンを可能にしてくれる)。

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さらに3つのボタンのうちの中央、「低速モード(ローレンジ)」ボタンを押すとECUプログラムが専用のモードへと切り替わり、エレクトリックモーターに組み込まれたトランスファーが作動することで”オフロード走行で求められるレベルの”、まるで這うような低速域での慎重な走行が可能になるのだそう。

なお、エレクトリックGクラスには、ガソリン版に備わる「物理的なディファレンシャル」が与えられず、かわりに実装するのは「トルクベクタリングによって可能となる仮想ディファレンシャル ロック」。

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メルセデス・ベンツによれば、各車軸間のトルクを「数分の1秒」以内に計測し、地形に関係なくスムーズで均一なパワー供給を保証できるうえ、このローレンジモードでは自動的に機能するため、次の障害物に応じてそれぞれをアクティブまたは非アクティブにするといった操作が不要になる、ということもアナウンスされています。

ちなみに試乗イベントではガソリン版Gクラスも用意されたそうですが、困難な地形であったとしても、エレクトリックGクラスは「イージーに、難なく」走破しており、その優位性を見せつけることとなったようですね。

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そのほか、メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーにはラダーフレームに取り付けられたバッテリー パックを保護するため、カーボンファイバー製のアンダーボディプレートが特別に開発されており、これは2枚のカーボンファイバーと木材にて構成され、50個のスチール製留め具を用いてバッテリーに固定しており、これによってスチールやアルミニウムよりも高い剛性、優れた軽量性(同等のスチール製コンポーネントの約3分の1)を実現しています。

なお、メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーはガソリン版よりも渡河性能に優れており、ガソリン版Gクラスの70センチに比較してエレクトリック版Gクラスではなんと85センチ。

もちろんエレクトリックモーターとバッテリーは密閉されており、これらが「完全に水没しても」問題はないのだそう。

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新型メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーは舗装路でも優れたマナーを披露

メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジーが高い悪路走破性、しかも「電動」という特性を生かしたパフォーマンスを持つことは十分にわかるものの、ほとんどのオーナーはこういったオフロードを走ることはなく、やはり気になるのは舗装路での走行性能かと思います。

しかしながらここでもガソリン版に対する優位性を示しており、587馬力、そして電動ならではの1,164Nmという強大なトルクを活かしてのスムーズな加速によってストレスフリーな走行ができるといい、しかし高速域になると(車体重量が3トンを超えるので)落ち着きをなくし設置感が薄れる場面もあるもよう。

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ただし通常の、そして常識的な速度域にて運転する限りは「完全に安定した、静かで快適な」クルマだといい、しかし刺激が欲しい場合には「Gロアー(G-Roar)」なる機能をオンにすると室内に仮想排気音が流れることとなりますが、これは特徴的なAMGのV8エンジンとは全く異なるサウンドです(メルセデス・ベンツのエンジニアは意図的にV8サウンドを避けており、直4エンジンとSF的なUFOっぽいサウンドが合成されている)。

このサウンドについては「やや奇妙」と言わざるを得ませんが、これは「静かすぎて車酔いしないよう」に付与されているものだといい、今後はほかのメルセデス・ベンツ製のEV同様、ダウンロードによってバリエーションを拡大することが可能となるのかもしれませんね。

なお、メルセデス・ベンツはまだエレクトリックGクラスの価格やEPAの推定航続距離を発表していませんが(WLTPモードでの航続距離は最大で473km)、G580 ウィズ EQテクノロジーの価格はガソリン版Gクラス(G63)とほぼ同等だと見られています。

新型メルセデス・ベンツ G580 ウィズ EQテクノロジーのレビュー動画はこちら

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