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ポルシェといえばフラットシックス!911の水平対向エンジンが優れる5つの理由

2018/04/12

| ボクサーエンジン抜きでポルシェを語ることはできない |

ポルシェがかねてより公開している「トップ5」動画。
今回は911に採用されるボクサーエンジンの何が凄いかを紹介する内容となっています。
ポルシェ911といえば「ボクサーエンジン」で、これ抜きにはポルシェ911を語れない、というほど。
なおボクサーエンジン(水平対向エンジン)は1896年にカール・ベンツ(メルセデス・ベンツ創業者)によって”コントラ・エンジン”として特許が取得されており、メルセデス・ベンツは1960年代からロータリーエンジンの開発もはじめるなど、「意外とエンジンにこだわりのあるメーカー」。

水平対向エンジンは今や希少種

水平対向エンジンはフォードA、ランチア・フルビア、アルファロメオ33、フェラーリ・テスタロッサ、フォルクスワーゲン・ビートル、ポルシェ356/911/ボクスター/ケイマン、スバル各車などに搭載されてきましたが、現在だとポルシェ911、718ボクスター/ケイマン、スバルに搭載されていることが知られます。

動画で紹介されるとおりメリットの多いエンジンではあるものの、同時にデメリットもあり、このエンジンを搭載するかどうかで「そのメーカーの考え方」もわかるところ。

ただしこれは「良い悪い」の問題ではなく、水平対向エンジンは「幅が広くてエンジンルーム内部を圧迫」「プラグ交換など整備性が悪い」ため、走りを意識したクルマ以外に積むのはナンセンス(デメリットがメリットを超える)。
よって、このエンジンを搭載しているメーカーは相当に「覚悟を決めている(割り切っている)」と考えて良さそう。

エンジンやトランスミッションについては様々な形式があるものの、見方や使う人のことを考えると「メリットとデメリットが簡単に反対になってしまう」のが面白いところで、だからこそ多くのユニットが存在するのだと思われます。

ポルシェの水平対向エンジンは何が優れるのか?

まず5番目は「重心」。
水平対向エンジンは「平べったい」つまり高さがない(上の動画のサムネイルでもわかる)ので「重心を低く」設定可能。
ひとことに「低重心」と言ってもその効果は絶大で、たとえばいかにパワーや加速が(スーパーカーよりも)優れるセダンやSUVであっても、いざサーキットを走るとスポーツカーに全く敵わないのはこの「重心(もちろん重量も)」が大きな理由。
よって、いかにこの重心が重要であるかがわかりますね。

4番目は「レスポンス」。
動画ではポルシェの採用する「VTG」を紹介していますが、詳細はポルシェのページに説明を譲るとして、これはターボラグを解消するスグレモノ。
タービンブレード角度を変更することでレスポンスと加給とを両立させるもので、「大きなターボはレスポンスが悪い」「小さなターボはブーストが弱い」といった問題を一挙に解決したものですね。

3番めは「重量バランス」。
これはエンジンと言うよりもレイアウトの問題で、画像のような感じで車体後部にエンジンを積むことで(911)後輪にトラクションがかかり、2WDであっても4WDに負けない加速や強烈なコーナリングスピードを誇ることに。
ただ、このレイアウトが可能となるのも「平べったい」ボクサーエンジンならではで、V型エンジンだとまず無理なのかもしれません。



2番めは「回転バランス」。
シリンダー内のピストンの動きが互いの振動を打ち消し合うために振動が少ない、そして直6のように回転の上昇や下落とともにエンジンが「左右に動く」ことがないのもメリット(それでもポルシェは可変エンジンマウントを採用するなど振動を消そうとしており、こういった細かい努力がポルシェの性能を継続的に向上させ、ついに911GT2RSではニュルブルクリンク最速の座を獲得するに至ったのだと言える)。

そしてトップは「車体構造」。
水平対抗エンジンならではの「低さ」のみが911のシルエットを実現できると言えますね(画像は959)。
直6やV6だとエンジンの高さが「高く」なり、このボディ形状(なだらかな尻下がり)を実現するのはまず不可能、と考えられます。

それでは動画を見てみよう

こちらがポルシェのフラット6がいかに優れるかを語る動画、「Porsche Top 5: Advantages of the Porsche Boxer engine」。

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