| ダウンフォース最大化、エアロダイナミクス最適化がその目的 |
改造車までをも含めると現在「ニュルブルクリンク市販車最速」を誇るのがポルシェ911GT2RS"MR"。
このMRというのはマンタイ・レーシング(Manthey Racing)の略で、このマンタイ・レーシングは現在事実上ポルシェの子会社となっています。
もともとは独立したレーシングファクトリーであったものの、その高い実力そしてノウハウが評価されてポルシェが参加に収めたということになりますが、このマンタイ・レーシングがニュルブルクリンク専用にチューンした911GT2 RSが「911GT2 RS"MR"というわけですね。
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911GT3RS用「MRキット」の内容はこうなっている
マンタイ・レーシングは1996年にオラフ・マンタイ氏によって設立されていますが、ずっとポルシェを専門にチューンしており、ポルシェ(のチューン)にかけては右に出るものがない存在。
実際にニュルブルクリンク24時間ではポルシェを駆って6度もの優勝を記録しており、ポルシェを使用しもっとも成功したレーシングチームだとも言われていますね。
そして今回マンタイ・レーシングが発表したのが911GT3RS向けのチューニングメニューで、キット内容としてはフロントスプリッター、カナード、リアディフューザー、リアウイング+強化リアフード(ダウンフォースが強すぎるので、強化しないとフードが破損する)、リアホイールカバーにて構成されます。
ちなみにキットの内容は、見た限り911GT2RS用と同じように見えますが、911GT2RS用のキット価格は95,094ユーロ(1226万円)であり、おそらくは911GT3RS用のMRキットも同価格だと考えて良さそう。
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なお、このホイールカバーの役割はけっこう大きいとされ、ホイールの回転によって生じたエアをリアウイングへと送る効果があるといいい、これによってウイングを立てなくても理想的なダウンフォースを得ることが可能だとされています。
一般的にダウンフォースを得るにはリアウイングを立てる必要があるものの、ウイングを立てると今度は「抵抗」となるために加速や最高速に影響を及ぼすこととなり、結果としてタイムをスポイルすることにも。
そしてこの問題を解決するのがこのホイールであり、ウイングの角度を立てなくても良くなるので最高速を犠牲にせず最適なダウンフォースを得られるということですね。
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そしてこの巨大なリアウイング。
相当に大きなサイズではあるものの、ギリギリで車体の幅と高さに収まっているようにも見え、多くの国では「合法」にて公道を走ることができそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=8Mvp25Hf6d0&feature=emb_logo参照: Manthey-Racing