| 一方でその細部や構造はレーシングカーというよりは市販車クオリティ |
さて、先日はメルセデス・ベンツCLK GTRを紹介してくれたDKエンジニアリングですが、今回はポルシェ911GT1を紹介。
なかなかこのクルマを紹介する動画はなく、非常に興味深いものとなっています。
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ポルシェ911GT1はこんなクルマ
ポルシェ911 GT1そのものはFIAの定めるLM-GT1規定のレーシングカーで、1996年に実戦投入されたのち、マクラーレンF1、フェラーリF40のレーシングバージョンと戦いを繰り広げたことで知られます。
911GT1のベースは当時の911「タイプ993」で、よって車体番号も993。
フロントセクションとキャビン部分を流用しているものの、フロントサスペンションは設計がレース用へと変更され、車体後部は「ミドシップ化」に「伴いスペースフレームへと作り変えられています。
エンジンは水平対向6気筒(3.2リッター)をツインターボにて加給して640馬力へ。
なおFIAの規定によって「公道走行可能な」モデルの生産が義務付けられていたため、ポルシェはレーシングカーである911GT1を行動向けに改装した「911GT1 Strassenversion(ストリートバージョン)」を21台製造(25台という記録もある)。
こちらの公道バージョンについては出力が544馬力へとデチューンされているものの、それでも0-100キロ加速3.7秒、最高速度は時速308キロという高性能を誇ります。
今回の動画にて紹介されている個体は、ナンバープレートが取り付けられており、よってストリートバージョンということになりそうですね。
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ポルシェ911GT1の細部はこうなっている
まずはフロントフードですが、こんな感じでオープン。
通常のポルシェとは逆の向きですね。
けっこうフードの裏面はしっかり作られており、レーシングカーがベースといえど、量産車レベルのクオリティを持つようです。
フロントフード内部もかなり緻密。
これもレーシングカーというよりは市販車レベルですね。
ちなみにバッテリーはセンター、そしてバッテリー充電器も備わります。
給油はここから。
普通に給油キャップを回して外すのはポルシェの市販車同様。
フードを閉じるには、運転席側にある2つのラッチをしっかり閉じますが、これもかなりクオリティが高そう。
前回のメルセデス・ベンツCLK GTRよりはかなり市販車に近く扱いやすいという印象です。
そしてこちらはリアフードの開閉ですが、ドアを開けてフェンダー側にあるソケットに六角レンチを挿し込んで・・・。
片側13回転半回す!
そしたらリアフードがバカっと開く!
なお、「一人で開くことができる」というのは重要で、メルセデス・ベンツCLK GTRのように「4人いないとフードの開閉ができない」構造に比較するとメンテナンスにかかる手間がずいぶん減少することになります。
エアクリーナーボックスやそのほかパイプ類のクオリティも非常に高いようですね。
そしてオイルはここから注入。
まさかの「キャップにボールチェーン」。
なおフードのロックはシャフトにて行われますが、閉じるときにはここを踏んでロックを解除。
開閉は完全に一人でできるということになり、それだけメカニックの手間を減らすことができるというワケですね。
リアトランクのオープンはここから。
なお、ダッシュボード下やサイドには補強が組まれていることがわかります。
ボタンを押すとこういった感じでパカっと開きます。
意外と実用性は高そう。
三角停止板などが収納されています。
ポルシェ911GT1のエンジン始動はあまりに面倒臭かった
そしてここからはポルシェ911GT1のエンジン始動。
これについては非常に面倒くさく、「まさか」の手順を踏む必要があります。
まず用意するのはダイアグノーシス診断用のコンピューターですが、そのコネクタを車輌の接続。
コンピューターを起動して・・・。
車種を選択肢て911GT3を選択し、設定画面に入ります。
ただしまだすぐにエンジンは始動できず、キーをシリンダーに挿し込み、イモビライザー(リモコンのように見えるもの)のボタンを押して解除。
ちなみにメーター類やスイッチ類は通常の911と多くを共有。
シガーライターまである!
室内はけっこう広く、意外と快適そう。
その後はまさかのドライブ!
基本的にぼくは好奇心が強く、どんなクルマであっても運転してみたいと思うものの、正直このポルシェ911GT1は「キーを渡されても辞退したい(あまりに恐ろしいので・・・)」と思うクルマのひとつです。
ポルシェ911GT1の詳細を紹介する動画はこちら
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