| 911GT2RSは911シリーズの頂点としての矜持を示したようだ |
ただしタイカンVは登場して数年しか経っておらず、これからさらに速くなりそうだ
さて、EVの加速が優れるのはもはや誰もが認識していることだと思いますが、その理由は「エレクトリックモーターの特性として、回転数に関係なく、瞬時に最大トルクが立ち上がるため、瞬発力に優れる」。
一方、従来のガソリンエンジンだと「回転数が上がらなければ」トルクがついてこないのでパワーも上がらず、よって回転数がパワーバンドに入るまでは十分な加速が得られないということになります。
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ポルシェの加速王はタイカン?911GT2RS?
そこで今回、フォーミュラEのドライバーであるダニエル・アプトがポルシェのエレクトリックモデルのトップレンジ「タイカン・ターボS」とガソリンエンジンのフラッグシップ「911GT2RS」とを競わせる動画を公開しています。
まず、両者のスペックはこんな感じ。
当然ではありますが、パワートレーン、駆動方式、車体重量など「何から何まで異なる」というのが両者です。
出力面だとタイカン・ターボSは2つのエレクトリックモーターの組み合わせによって750馬力を発生し、911GT2RSは3.8リッター・フラットシックスをツインターボにて加給して690馬力を発生します。
実際にゼロヨンを走ってみたらこうなった
そこで両者が実際に走ってみた結果ですが、予想通り「出足」は圧倒的にタイカンのほうが優れ、エレクトリックモーターの利点、そして4WDのトラクションを活かして大きくリードを築きます。
ただしそこからは911GT2RSが大きな伸びを示してタイカン・ターボSを捉え、ゴール直前でタイカン・ターボSを逆転して僅差で勝利することに。
数値的なものでいえば、0−100km/hまでの加速だとタイカン・ターボSはわずか2.67秒、911GT2RSは3.26秒。
ただし、そこから時速200キロまでだと、タイカンが6.36秒を要するのに対して911GT2RSでは5.36秒しかかかっておらず、加給がかかった際の爆発力、そして軽量性を生かした加速が尋常ではないということもわかりますね。
エレクトリックカーはもっと速くなる可能性も
なお、現時点ではこういった結果となってはいるものの、まだまだエレクトリックカーは発展途上でもあり、より効率に優れるモーター、より密度の高いバッテリー等が登場すればさらに速いタイムを記録する可能性も。
加えてモーターの数を増やしたり、トランスミッションを追加することで初期の加速や中間加速を向上させることも可能であり、さらにはモーターやトラクションの制御についても改善の余地が大きく残されていると思われます。
実際のところ、こういった「高いパフォーマンスを誇るEV」が登場したのはわずか数年前であり、にもかかわらずこれだけの性能を誇ること、そしてその未来を考えた場合、「末恐ろしい」とすら考えてしまいますね。
ポルシェ・タイカン・ターボSと911GT2RSとがゼロヨンを競う動画はこちら
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参照:Daniel Abt