| 重量配分や出力特性など、従来の911とはかなり異なるクルマとなりそうだ |
ポルシェが911のハイブリッド化に際し、どのような手法を用いるのかは注視したい
さて、今回はじめてポルシェ911のハイブリッド版、911ターボS Eハイブリッド(仮)がニュルブルクリンクを走行する姿が目撃。
これは文字通り911ターボSをハイブリッド化したと思われる車両で、リアフェンダー上のエアインテークやリアウイング、フロントバンパーなどが「ターボスペック」となっています。
なお、リアウインドウがブラックアウトされていますが、これはリアシート部分にバッテリーが搭載されているためだと報じられており、となると911ターボS Eハイブリッドは2シーターとなるのかもしれません。
重量バランスはガソリン版911よりも改善?
もしバッテリーがフロントシート後方に積まれるのであれば、車体中央近くに重量物が搭載されるということを意味し、ある意味ではノンハイブリッド版に比較して重量配分が改善される可能性も出てきそう。
ただし、現在でも前後3:7に近い状況なので、車軸のみで計測すると「かなりリア寄り」となる可能性もありそうですね(コンバーター等はフロントに集中させ、重量配分の適正化を図るとは思う)。
なお、搭載されるバッテリーの容量は不明ながらも、タイカン半分となる「400ボルトシステム」だと言われ、そしてどのようにドライブトレーンに影響するのかも今のところは「謎」。
重量配分を考慮すれば、フロントシート後方にバッテリーを積み、フロントアクスルにモーターを積むのがベターだとは思われ、しかしこれだと4WDのみしかハイブリッド化できず、よって妥当なところではエンジンとトランスミッションとの間にモーターを仕込むことになるかと思われます(このほうが汎用性が高くコストを吸収しやすい)。
もちろん、この方法に加えてフロントにモーターを搭載する2モーターもしくは3モーターというセットアップも考えられるものの、これはコストがかかりすぎるとも考えられ、実際に採用してくるのかどうかは不明です。
実際のところ、新型ポルシェ911ターボS Eハイブリッドはどんなクルマに?
やはり気になるのが実際にポルシェ911ターボS Eは速いのか?ということ。
エレクトリックモーターを積むという特性上、「加速」に優れるのは間違いなさそうですが、重量がかさむぶん、サーキットで速いかどうかは別問題。
実際に、パナメーラにおいても「出力はパナメーラ・ターボS Eハイブリッドのほうが上(700馬力)」ながら、ニュルブルクリンクを走ったタイムだとハイブリッドなしのパナメーラ・ターボS(630馬力)のほうが速いとされており、911ターボS Eもこれと同じ例となるのかどうかはちょっと気になるところ。
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ただ、以前の報道だと、ポルシェのエンジニアたちは、911をハイブリッド化することで「あらゆる面において最高の」911を目指しているといい、911はポルシェのアイコンでもあり、ピュアスポーツである(パナメーラはGTなので性格が異なる)ことを鑑みるに、「実際に、どんな状況でも速く走るために」911ハイブリッドを投入してくる可能性もありそうです。
ポルシェ911ターボS Eハイブリッドが走行する動画はこちら
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参照:CarSpyMedia