
| なんども言うが、ルーフはポルシェのチューナーではなくれっきとした自動車メーカーである |
ボディカラーはポルシェ911設計者の愛した「オークグリーンメタリック」
さて、今年で活動開始60周年を迎える「ルーフ」。
ポルシェのチューンから事業をはじめ、その後にポルシェに認められることで未組立のボディやパーツなどの供給を許され、それらを使用しつつも自社開発によるパーツを組み込むことで超高性能車の組み立てを行う”自動車メーカー”にまで成長しています。
ただ、その外観が「ポルシェ」のイメージを色濃く残したままとなっており、よって未だに「ポルシェのチューナー」と評されることが多いのが悩みのタネなのかもしれません。
ルーフは積極的にニューモデルを発表
そして上述の通り今年はルーフにとってのメモリアルイヤーなのですが、ルーフはすでに「CTR3 EVO」「Rスパイダー」を発表しており、そして今回追加で発表したのが「ルーフ(RUF)トリビュート」。
このルーフ・トリビュートは911誕生60周年を記念した特別なクルマであり、さらにルーフいわく「空冷ポルシェ911へのラブレター」として誕生したクルマだといい、初期の911のスタイリングを持ちつつも543馬力 / 6,750rpmを誇る3.6リッター空冷ツインターボ・フラットシックスを組み合わせていることが最大の特徴です。

なお、このボディカラーについては言及がないものの、おそらくはポルシェ911の設計者、フェリー・ポルシェが乗っていた「オークグリーンメタリック」の911へのオマージュかと思われます。

参考までに、ポルシェ一族は大変グリーンを気に入っていたようで、このほかにも「グリーンの911を愛した」創業者一族も複数名存在するようですね。
ルーフ・トリビュートはこんなクルマ
このRUFトリビュートにつき、見た目はクラシックな911そのものではありますが、シャシーはルーフが2017年に発表した「新CTR」をベースにしており、カーボンファイバー製モノコックにアルミ製サブフレーム、さらにはスペースフレームを組み合わせたという「スーパーカー並みの構造」を持っています。

よってサスペンションはこんな感じで「(ダブルウィッシュボーンと)プッシュロッド」が採用されているわけですね。

そのほか、エンジン関係だと、ビレットアルミニウム製シリンダーヘッド、空冷車初の4カム3バルブ技術、VVT、ドライサンプ、ツイン・インタークーラー、ボッシュ製電子制御エンジン・マネジメント・システム、フライ・バイ・ワイヤ・スロットル、高電圧イグニッションコイルなどが挙げられ、さらに各シリンダーには独自のエンジンノック制御システムが搭載され、各シリンダーの燃料供給とスパークを調整することが可能だとされています。

外装だとLEDヘッドライトや・・。

新デザインのLEDテールランプも。

可能な限りなめらかな(ドアハンドルもフラッシュマウント)ボディ表面が形作られ・・・。

リアフェンダーには「ルーフらしい」エアインテークも。

インテリアも一見すると空冷時代の911のようですが・・・。

基本的にすべてが新しく作り直され、カーボンファイバーなど限定的な素材も盛り込まれています(このルーフ・トリビュートのボディもほとんどがカーボンファイバーにて構成されている)。

一方でシートはちょっと理解が難しい珍妙な形状。

(ルーフ創業者の息子)アロイス・ルーフJr.によると「RUFでは、常に革新を続けながら、伝統とルーツに忠実であることを信条としています。私たちの新しいRUFトリビュートは、RUF社内の設計による、モダナイズされた空冷エンジンを搭載し、私の最初の愛車である象徴的なポルシェ911への感謝の気持ちを表しています。RUFの新型車はすべて、過去と現在の要素を完璧に融合させながら、あらゆる面でのパフォーマンスを押し上げています」とのこと。

合わせて読みたい、ルーフ関連投稿
-
-
ルーフ創業者は14歳の時、高速道路上でポルシェ911に抜かれたことで「ポルシェ一筋」の人生を歩んできた!。そして今、自分を抜いた911そのものをレストアすることに
| 人生を変える瞬間というのは本当に存在するんだな | 人生において、ほんのちょっとしたきっかけはとても重要である さて、ルーフ(RUF)はポルシェからドンガラのホワイトボディやパーツの供給を受け、そ ...
続きを見る
-
-
RUF(ルーフ)が突如軽量シンプルな「ベルクマイスター」発表!ポルシェがベルクスパイダーを発売しないのなら、ルーフに希望を託すしかない
| ポルシェはベルクスパイダーの市販化を検討したものの「市場規模が小さすぎる」として断念したことがある | であれば、今こそが小さな市場でも十分に利益を出せるルーフの出番 さて、ポルシェのチューナー、 ...
続きを見る
-
-
ルーフがポルシェ911GT2 RSベース、CTR3のアップデート版「CTR3 EVO」発表。出力は現在販売されるどのポルシェよりも強力な800馬力
| 出力のみではなく、ルーフはCTR3の内外装もアップデート、リアはオリジナルデザインに | ここ最近、ルーフはその活動を活性化させている さて、ポルシェのコンポーネントを使用して自社独自のクルマを製 ...
続きを見る