なんと市販車にシャークフィン。ポルシェが超過激なエアロパッケージを持つ911GT3RSをテスト中。おそらくは「MR」パッケージだと思われる【動画】

｜　果たしてポルシェはこの911GT3RS用MRパッケージにてニュル王座を奪還できるのか　｜

それにしてもここまで過激なクルマを市販するのはポルシェくらいのものであろう

さて、ポルシェは子会社化したレーシングファクトリー、「マンタイ・レーシング」を通じてGT3/GT4モデル向けにMR（マンタイ・レーシング）キットを発売していますが、これはいうなれば「ニュルブルクリンクに特化したタイムアタック用パッケージ」。

そもそもマンタイ・レーシングそのものがニュルブルクリンク24時間レースなど、ニュルブルクリンク・サーキットにおける圧倒的な強みを発揮しており、ポルシェはその実力を買って子会社したという経緯があって、実際にこのMRパッケージを装着することでメルセデスAMG GTブラックシリーズの持つ記録を下しています。

ただポルシェのGT3/GT4向けMRキットはどこでも購入できるわけではない

このMRキットについては、ポルシェが「純正オプション」として発売しており、これを装着しても車両の保証を一切損ねないことが約束されているものの、これを販売している地域が（欧州や北米など）限定され、かつ装着できるディーラーも限られているので、だれもがその恩恵に預かることはできず、よってこのMRキットは「チートアイテム」だとも見られていて、これを装着したクルマは「純正」とはみなされず、そのタイムも「改造車での記録」だと捉えられる例が大半です（ぼくもその認識）。

そして今回は911GT3RS向けのMRキットをテストしているものと思われるプロトタイプがニュルブルクリンクに登場しており、これは先月はじめの目撃例に続いて「2回め」です。

なお、ポルシェのプロトタイプは（通常）真っ黒なカモフラージュ用シートを使用することが多いものの、この個体は他社でもよく見られる「白黒」ラッピングが用いられており、ある意味ではちょっと新鮮でもありますね。

そしてポルシェは今回異なる2つのエアロパッケージを持つ車両を走らせていて、こちらは「2本ステー」の大型ウイング（標準の911GT3 RSに装着されるものよりも、高さと幅が大きいようだ）が装着されている試作車。

なんとマンタイ・レーシングは「シャークフィン」もテスト中

そして驚きなのはもう一台で、こちらはなんと「シャークフィン」を装着しており、リアウインドウからリアウイングにかけて大きなフィンが取り付けられていることがわかります（翼端も大きい）。

AMG Oneのようなハイパーカーを除くと、市販車（といってもオプションパッケージではありますが）にてこういったシャークフィンを装着する例は非常に珍しく（このほかだとランボルギーニ・アヴェンタドールSVJやウラカンSTOくらいしか思い浮かばない）、しかしこういったことを平然とやってしまうのがポルシェでもあり、そのほかにもいくつかの付加物を確認可能。

これまでのMRパッケージに比較すると明らかに変更範囲が大きく、それだけポルシェがこの911GT3 MRに高い期待を寄せていることがわかろうというものですが、さらにポルシェは「軽量化」「足回りの強化」「ブレーキシステムの強化」も行うと見られ、おそらくは相当な戦闘力アップを狙っているものと思われます。

そしてもちろん、そのターゲットは現在ニュルブルクリンクにてランキング一位に輝くメルセデスAMG Oneだと思われますが、いかにMRキットを装着したといえどメルセデスAMG Oneの「6分35秒183」を（標準車では6分49秒328にとどまる）ポルシェ911GT3RSが破ることは至難の業だと思われ、”どこまで迫ることができるのか”が焦点となるのかもしれません。

なお、このMRキットは安い買い物ではなく、911GT3用でおよそ1000万円のプライスタグを掲げるため、さらに濃い内容を持つであろう911GT3RS用のMRキットは「一段と高価な」オプションとなりそうですね。

ポルシェ911 GT3RS MRの試作車がニュルブルクリンクを走る動画はこちら

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参照：CarSpyMedia