シンガーが「300台のポルシェ911レストモッド（レトロライン）を送り出した」と公表。残る生産台数は150台のみ、しかしその「枠」は完売済み

｜　今後、シンガー・ヴィークル・デザインは「DLS」「ターボスタディ」へと軸足を移してゆくものと思われる　｜

シンガー・ポルシェへの評価は非常に高く、年々その価値は高まっている

さて、もっとも美しく高品質なポルシェ911のレストモッド車両を作り上げることで知られるシンガー・ヴィークル・デザイン。

今回はその300台目となるポルシェ911を完成させたと発表していますが、この個体は「ソットー（Sotto)コミッション」と命名されています。

なお、シンガー・ヴィークル・デザインは964世代のポルシェ911をベースとした「レトロ」ラインの911レストモッドの生産を450台に留めると発表し、すでに受注を締め切っていて、つまるところ「あと150台」のレストモッド車両の生産が残されるのみということになりますね。

このシンガー・ポルシェ911「ソットー・コミッション」のベースは1990年製のポルシェ911タルガ

シンガー・ポルシェ911「ソットー・コミッション」のベースに選ばれたのは1990年製のポルシェ911タルガ（964）で、シンガー・ヴィークル・デザインはこれを見事に「初代ポルシェ911風に」巻き戻しています。

もちろんボディパネルはすべてカーボンファイバーにて作り直され、ボディカラーはシックな”レジスタンスブルー”。

ヘッドライトやランプ類のベゼル、ウインドウモール、ミラー、フロントフード中央に設けられた給油キャップ、ドアハンドル、タルガバーなどはサテン仕上げのチタンカラー、そしてフックススタイルのホイールはチタンカラーとマットブラックの2トーン仕上げ。

前後バンパー、ボディサイドにはゴースト仕様のストライプ、ボディサイドにはやはりゴースト仕上げの「PORSCHE」文字が入ります。

シンガー・ポルシェ911「ソットー・コミッション」のインテリアには「オレンジ」が用いられる

そしてこのシンガー・ポルシェ911「ソットー・コミッション」のインテリアに採用されているのは「オレンジ」。

カーボンファイバー製スポーツシートのセンター、ドアインナーパネルにはオレンジのウーブンレザー（単色）が用いられ、フロアやセンタートンネルはボディカラー同色仕様、そしてフロアマットはブラックにオレンジの縁取りが入ります。

搭載されるのはポルシェとの提携によって供給される自然吸気4リッター・フラットシックス（出力は公開されていないが、おそらくは400馬力だと思われる）、そしてトランスミッションは（6速ではなく）5速だと紹介されています。

インテークプレナムやシュラウドは美しく仕上げられ、他の個体同様にファイヤーウォールにはキルティング仕上げが施されるレザーが貼られており、細部に至るまで、そしてふだん目に入らない部分にまで最大限の注意が払われ、こういったこだわりがシンガー・ヴィークル・デザインの価値を高めているのでしょうね。

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参照：Singer Vehicle Design