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ポルシェ「電動化時代でもパナメーラはタイカンと共存できる。我々が新型車を投入する時、それは911同様に長い寿命を全うすることが前提であり、短命なモデルは発売しない」

ポルシェ「電動化時代でもパナメーラはタイカンと共存できる。我々が新型車を投入する時、それは911同様に長い寿命を全うすることが前提であり、短命なモデルは発売しない」
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| ポルシェは「最小限のラインアップで、最大限の顧客を取り込み、かつ利益を最大化する」ことを考えている |

さらに「最初は似たようなモデルであっても、その性格がモデルチェンジごとに独自のものへと発展する」のもポルシェ同様である

さて、ポルシェはタイカンをリフレッシュし、新バリエーションとして「タイカン・ターボGT」を発表しようというところですが、そのちょっと前にはパナメーラをフルモデルチェンジしたばかり。

そしてタイカン登場以降ずっと問われているのが「タイカンとパナメーラは共存できるのか」という疑問です。

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今はまだ「棲み分け」が可能だが

現在のところ、タイカンはピュアエレクトリック、パナメーラは「ガソリン、もしくはハイブリッド」というパワートレーンの相違があり、よって現時点では棲み分けが可能な両者ではありますが、いずれパナメーラがエレクトリック化された際、これらの関係性は極めて近いものとなり、お互いがその領域に足を踏み入れることになるものと考えられます。

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よって、これまでにも多くのメディアがポルシェに対し「電動化時代になれば両者が共に生き残ることはできないのでは」という疑問を投げかけており、その都度ポルシェが応えてきたのが「それはない」という回答。

そして今回もまた、タイカンのモデルライン責任者のケビン・ギーク氏が両者の食い合いについて否定したとの報道がなされているわけですね。

ポルシェはニューモデルを発売する際には常に長期的な視野を持っています。当社のすべての自動車ラインと同様に、そしてとくに911のような長寿命の自動車ラインとして維持することに高い関心を持っています。新しいモデルラインを持つことを決定するとき、それを3年か4年という短期間だけ持つことについては考えていません。私たちはタイカンをイノベーターとして維持し、何が可能なのか、そして私たちのBEVスポーツカーの定義は何なのかを示したいと考えています。私たちは常にクルマを改良し続けます。 したがって、タイカンとパナメーラの寸法は非常に似ていますが(後者の方がわずかに大きい)、それぞれ異なる目的を持っています。

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さらに同氏は「パナメーラのセグメントは、顧客にとってより広々としており、より贅沢なものだと考えています。それは、スポーティさ、つまり実際のスポーツカーの挙動に重点を置いたタイカンで見られるものとはまったく異なります。どちらも理にかなっていて、私たちはそれぞれ別の顧客を獲得していると確信しています」とも。

つまりポルシェはタイカン=スポーティ、パナメーラ=ラグジュアリーという方向性をもって、それぞれ異なる顧客を獲得しようと考えているということになりますが、たしかにこれは理にかなった戦略かもしれません。

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登場当初こそは両者の区別が曖昧であり(実際にタイカンがパナメーラの販売をかなり侵食したということが数値によって明らかになっている)、しかし現在パナメーラはワゴンボディをドロップさせて「サルーン」のみの展開とし、一方のタイカンでは「ターボGT」にてスポーツ性能をアピールしつつ、スポーツツーリスモやクロスツーリスモによってアクティブなイメージを強調する方向性を採用していて、今後両者の領域は徐々にそれぞれの方向へと拡大するのかもしれません(水冷世代の911とボクスターがそうであったように)。

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なお、(変更がなければ)ポルシェは2030年までに全車両の80%を電動化するという目標に向かって進むことになり、そしてこれは既存車種を電動化するということにとどまらず、「新しい電動化専用モデルが登場する」という計画も含まれます。

もちろんこの中には「ミニバンのようなSUVのような」7-8人乗りのライフスタイル系フラッグシップモデルが追加されることが決まっていて、ポルシェはそれぞれのラインアップにそれぞれのキャラクターを与え、獲得できる顧客の領域を最大化することになりそうですね。

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参照:CARBUZZ

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