| フォルクスワーゲン・シロッコは2017年に販売が終了し、現段階では後継モデルの計画はない |
フォルクスワーゲンは新型ゴルフ(ゴルフ8)を発表したところですが、今回レンダリングアーティスト、KleberSilva氏が「もし新型シロッコが登場したら」というレンダリングをゴルフ8ベースにて作成して公開。
なお、フォルクスワーゲン・シロッコ(初代)は1974年に登場したプレミアムカーで、これは「ゴルフのクーペ風3ドアハッチバック」として開発されたもの。
初代は1981年まで販売され、続く2代目は1982年から1992年まで販売されています。
その後、空白期間を経て2008年に(ぼくが乗っていた)3代目シロッコが発売されることになりますが、いずれの世代も「ゴルフをベースにしている割には非常に高価」なことが特徴。
おそらくは販売台数が(ゴルフほど)多くないため、開発費用を車体に反映させると「割高」になってしまうのだと思われますが、高いから売れない→売れないから安くできない、とい負のスパイラルを背負ったクルマでもあります。
3代目シロッコはエポックメイキングなクルマだった
3代目シロッコのデザインは当時フォルクスワーゲングループのデザインチーフに就任したばかりのワルター・デ・シルヴァによるもので、フォルクスワーゲンとしては「横長グリル」を採用した最初の世代のクルマ。
ゴルフとは大きくデザインを変えており、広く、長く、低いプロポーションを持ちますが、中国はじめアジア圏では結構な人気があったと聞いています(中国での生産はなかったと記憶しているので、輸入車扱いとなりけっこう高価であったと思いますが)。
しかしながらフォルクスワーゲンの「ディーゼル不正事件」の影響によって一定の利益を稼げていない車は一気に整理されることになり、そこでシロッコはイオスやゴルフ・カブリオレらとともに「整理対象車」となってしまい、2017年には残念ながら販売が終わってしまうことに。
そしてその際にフォルクスワーゲンは「シロッコの後継はない」と明言しており、よってゴルフ8をベースにした「4代目」シロッコの登場を望むのは難しそうです。
それでもシロッコの復活を望みたい
しかしながらシロッコは一部で高い人気を誇るのは間違いなく、フォルクスワーゲン内部でも「フルエレクトリックモデルとしての復活を」という声があるとも言われているので、何らかの事情が変わればシロッコの復活があるのかもしれません。
今回のレンダリングを見ると、フロントにはゴルフ8のエレメントを流用したデザインが採用され、シロッコ独特の「横長」デザインへ。
そこへ3代目シロッコにも採用された「切り上がった」サイドウインドウのグラフィックを採用し、リアにはフレアフェンダー。
後ろから見てもやはりワイド感が強調されたデザインを持っていて、なかなかに刺激的なルックスですね。
全体的に3代目シロッコのデザインを踏襲したスタイルですが、現代のフォルクスワーゲンが持つシャープさ、エッジも追加され、このまま発売されてもおかしくないだろうという出来栄えを持っています。