| アレス・デザインが「最も価値のあるクルマ」、フェラーリ250GTOを現代に蘇らせる |
先日、デ・トマソ・パンテーラを現代に蘇らせるとして一躍有名になったイタリアのアレス・デザイン。
今回はなんとフェラーリF12/812スーパーファストをベースにした「250GTOモチーフ」のコンプリートカーを10台限定で発売する、としています。
アレス・デザインはイタリア・モデナに拠点を構えるコーチビルダー。
当地はフェラーリやランボルギーニ、ほかマセラティ、パガーニなどハイパフォーマンスカーの本社が近くに位置する立地で、そのためハイパフォーマンスカー向けのサプライヤー、そして優秀な人材も多数。
アレス・デザインはそうした「地の利」を想定してモデナに設立されていますが、設立者は前ロータスCEO、その前はフェラーリ副社長のダニ・バハー氏。
「コピーではなく”新解釈”」
同氏は「計画がアグレッシブすぎる」としてロータスを追い出されたという経緯があるものの、その後はアレス・デザインを設立し、持ち前のアグレッシブさにて次々話題のモデルを発表。
先の「プロジェクト・パンサー」もそうですが、その前にもいくつかのプロジェクトを公開しています。
今回の「フェラーリ250GTO(名称未定)復活プロジェクト」については、匿名のクライアントからの依頼で発足したとされ、これを実現するにあたり10台を作るとしていますが、その価格は1台あたり1億3000万円を予定(ベースとなるフェラーリF12、812スーパーファスト含む)。
もちろんフェラーリ250GTOのデザイン的特徴を捉えたものとなると予想され、フェラーリを冒涜するようなことにはならないと思いますが、なんといってもフェラーリ250GTOは「もっとも価値のあるフェラーリ」でもあり、半ば神聖視されていることを鑑みるに、生粋のフェラーリファンからは反感を買うことがあるかもしれません(場合によってはフェラーリの逆鱗に触れる可能性も)。※フェラーリ250GTOは約80億円で落札され、もっとも高価なクラシックカーとしても知られる
ダニ・バハー氏もその辺は良く理解しているようで、「フェラーリ250GTOは自動車史上、もっともアイコニックなクルマである」とし、今回のプロジェクトについても「コピーではなく、現代風に”新解釈したもの”」と語っており、あくまでもオマージュだというスタンスを示しています。
なお、アレス・デザインはほかにフェラーリGTC4ルッソをかつての70年代風に仕上げるプロジェクトや、
メルセデス・ベンツGクラスのコンプリートカー、さらにテスラ・モデルSシューティングブレーク、ポルシェ911タルガをGT3RSスペックにコンバートするといったカスタムも披露。
その顧客は富裕層だとされていますが、たしかにどのコンプリートカーもその価格は1億円前後、と非常に高価ですね。