おそらく今購入しても値が下がることはなさそう
1978年モデルのフェラーリ400GTがシルバーストン・オークションの開催する競売に登場。
え?これもフェラーリ?というルックスですが、フェラーリはこういった「4シーター(2+2)GT」を過去にリリースしていて、この400GTは365GT4 2+2の後継として1976年にパリ・サロンにてデビュー。
エンジンは4.8リッターV12、出力は340馬力。
北米市場の要望に答える形で「はじめてオートマティック・トランスミッション(3AT)を搭載したフェラーリ」としても知られています。
定期的にサービスを受け、コンディションは上々
このフェラーリ400GTのボディカラーはシルバーグレイ、インテリアはブラック&レッド(けっこう珍しい)。
走行距離は72,420キロを数えますが、すべてのサービス記録が残り、さらに当事のマニュアル、工具も揃うようですね。
ボディの組み立てはピニンファリーナで、内装の組付けまでをピニンファリーナが行い、その後フェラーリ(マラネッロ)へと運び込まれてフェラーリがメカニカルコンポーネントを組み立てるというスタイルを取り、1976年から1979年にかけて147台が生産されています。
なお、365GT4との大きな相違点は、フロントグリル(ルーバー)から跳ね馬エンブレム(キャバリーノ・ランパンテ)がなくなったこと。
フェラーリ400GTのシャシーはチューブラーフレーム、そしてサスペンションは前後ダブルウィッシュボーン、ホイールは15インチ。
ボディサイズは全長4810ミリ、全幅は1796ミリ、全高は1310ミリ。
現代でもけっこう立派なサイズですね。
エンジンはV12、ツインチョーク、サイドドラフト式キャブレターを装備。
このキャブレターはもちろんウェーバー製で「38DCOE 110-111M」。
これを1バンクあたり3基(合計6基)備えます。
トランスミッションは標準で5速MT、プロペラシャツとを介して後輪へ。
なお、リアサスペンションはセルフレベリング機構を備えるといい、当時としてはかなり画期的ですね。
予想落札価格は530万円ほどと見られていますが、V12エンジンを搭載するフェラーリとしては異例に安く(それでもちょっと前に比べると価格が上がったように思う)、かつ数年乗って売ったとしても損をするとは考えにくく、けっこういい選択肢なんじゃないかとも考えています。
インテリアはレッドレザーをベースにブラックのアクセント。
かなり「珍しい」デザインだと思います。
なお、「プロジェクト・パンサー」にてデ・トマソ・パンテーラを現代に蘇らせたアレス・デザインは、GTC4Lussoをベースにこのフェラーリ400GTをリメイクするとも発表していますね。