| これほどスパルタンなフェラーリのスペシャルモデルもほかにない |
さて、ロンドンにて「直管仕様」のF50が走行する様子を収めた動画。
ボディカラーはアルジェント・ニュルブルクリンク、そしてエキゾーストシステムはチュービ製の直管だと紹介されています。
なお、フェラーリF50のデザインはピニンファリーナによるものですが、最初にピニンファリーナがF50のデザインスケッチをフェラーリに提示した際、そのボディカラーがロッソではなかったため、エンツォ・フェラーリの息子であるピエロ・ラルディ・フェラーリが泣きながら「フェラーリのクルマはロッソを身にまとっていなければならない」と訴えたそうですが、それだけにこのシルバーのボディカラーはかなり珍しいという印象ですね。
フェラーリF50は「公道を走るF1」
なお、フェラーリF50は、F40の”公道を走るレーシングカー”というコンセプトに対して”公道を走るF1”という理念のもとに開発されていますが、実際にエンジンブロックは1990年のF1にてアラン・プロストがドライバーズタイトル2位を、そしてフェラーリが総合3位を獲得し、通算100勝をあげることになったF1マシン「フェラーリ641」に採用されていた設計を流用しています。
このTipo 036を3.5リッターから4.7リッターにまで拡大したのがF50に搭載されるエンジンということになりますが、その最高出力は513馬力。
カーボンモノコックシャシーに対し、ブッシュ類を介せずにそのままダイレクトにエンジンをマウントするという強烈極まりない構造を持つことも特徴のひとつで(サスペンションもF1風のプッシュロッド)、振動やノイズがF40に比べても大きく、登場後は一部で(あまりのハードさに)非難を浴びたことでも有名です。
さすがにその希少性、さらにはそのサウンドから多くの人の注目を集めることに。
トランスミッションは6速マニュアル。
ちなみにF1マシンでは7速を採用しています。
なお、F50の開発に際しては、上述のピエロ・ラルディ・フェラーリ、そしてルカ・ディ・モンテゼーモロ、ニキ・ラウダが関わっており、フェラーリのスペチアーレの中においてもかなりスパルタンなモデルとなっています。
フェラーリF50のルーフは簡単に脱着できない
ちなみにフェラーリF50のルーフは脱着式ですが、これはドライバーが簡単に取り外したり取り付けたりできるものではなく、フェラーリのサービス工場でないと脱着ができないと言われます。
よって、ルーフを外しているときにこんな感じで雨が降ったとしても、そのまま「雨を浴びる」しかないわけですね。
直管のフェラーリF50がロンドン市街地を走る動画はこちら
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参照:TheTFJJ