| 公道を走らせることはおそらくできないが、それでも市販車よりはコレクターにとって「価値のある」クルマなのは間違いない |
現段階ではどういった経緯にて販売されることになったのか謎のまま
さて、8月に開催されるメカム・オークションにて「ラフェラーリの開発プロトタイプ」3台がそれぞれ個別に売りに出されることが判明。
これらの開発プロトタイプは、ポルシェ918スパイダー、マクラーレンP1とあわせた「ハイパーカー御三家」であるラフェラーリの開発に使用されたもので、それぞれ異なり開発フェーズでの役割を担っており、「およそ他では入手できない」車両だと思われます。
なお、なぜこれらが出品されることになったのかその経緯は明かされていないものの、フェラーリは開発が終了したプロトタイプを個人コレクターへと売却することがあり、今回も「そういった」ルートから出てきたのかもしれません。
ちなみにですが、フェラーリ自身はまだこのほかにもラフェラーリのプロトタイプを所有しており、過去にイベントにて展示したことがあるので(これら3台とはまた異なる仕様を持つ)、相当数のプロトタイプが運良く生き延びているようですね。
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第1段階の開発車両はフェラーリ458イタリアがベース
そこでそれら3台を見てみたいと思いますが、まずこの一台は「第一段階排出ガス開発車」。
社内ではF150 Muletto M4と呼ばれていたものだと紹介されています。
見ての通りフェラーリ458イタリアがベースであり、これにラフェラーリに搭載を計画していたハイブリッドパワートレインを組み込んだもので、2011年〜2012年にかけてメカニカルコンポーネント、ドライブトレーンが予期した通りのエミッションパラメータを示す(規制を満たす)かどうかをチエックするために使用された、とのこと。
インテリアは458イタリアの雰囲気を色濃く残していますが、この開発の初期段階に使用された(おそらく別の)フェラーリ458ベースのプロトタイプが出品されたことも。
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第二段階のプロトタイプは「ラフェラーリっぽく」
そして次は第二段階のプロトタイプで、「第2期メカニカル開発車」と呼ばれていたもの。
車体にはカーボンファイバー製モノコックを使用しているというので実際にラフェラーリに一歩近づいており、ヘッドライトやコクピットなど、なんとなくラフェラーリっぽい雰囲気も感じますね。
なお、ドアミラーのステーが太く、ここだけを見れば実際に発売されたラフェラーリとはずいぶん雰囲気が違いますが、「ドアミラーのデザインひとつでここまで印象が変わる」ということを如実に物語っている例なのかもしれません。
ホイールベースやテールも延長されており、ホイールもセンターロックを採用するなど、やはりラフェラーリの市販モデルにかなり近づいているように思います。
インテリアも458イタリア色が無くなり、いくつかの流用パーツを除けば専用の部品にて構成されることに。
なお、このフェーズIIプロトタイプにつき、走行距離は36,068キロだと紹介されていて、他の個体に比較してかなり長い距離を走っているそうです。
第三段階ではさらにラフェラーリ市販モデルに近づく
そしてこちらは「第三段階プレシリーズ・イラストレーター」と呼ばれるプロトタイプで、外観については市販モデルにかなり近い状態です(ほぼ同じと言っていい)。
当時どういったカモフラージュにてテストしていたのかはわかりませんが、スパイビデオやスパイフォトにも収められたことがある個体なのかもしれません。
インテリアもかなり市販モデルに近くなっていますが・・・。
ステアリングホイールのグリップには「F-150」の文字。
おそらくこういったプロトタイプの流通量は極めて少ないものと思われ、その価値は文字通り「計り知れない」といってよく、さらに「フェラーリと歴史を共有する」という意味においてもコレクターにとっては”マスト”なアイテムなのかもしれませんね。
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参照:Mecum Monterey