| 映画のプロップの世界にもインフレの波が押し寄せてきたようだ |
撮影のためにフェラーリ250GTカリフォルニアのレプリカが3台作られている
さて、アメリカにて非常に認知度の高い映画の一つに「フェリスはある朝突然に(1986年)」があり、今回その撮影に使用された”フェラーリのレプリカ”が337,500ドル、つまり邦貨換算にて4470万円という高値で落札されたとの報道。
なお、この映画のハイライトの一つに「フェラーリ250GTカリフォルニアが、窓から転落して谷に落ちる」というシーンが存在するのですが、この場面含めてフェラーリ250GTカリフォルニアは劇中にて非常に重要な役割を務めており、しかし本物の250GTカリフォルニアが「高価すぎて撮影に使用することが難しい」という理由にて、3台のレプリカが撮影用に製作されています。
今回落札されたフェラーリ250GTカリフォルニアのレプリカは「破壊用」
そして今回落札されたフェラーリ250GTカリフォルニアのレプリカについて注記を要するのは「もともと破壊シーンのために作られたレプリカであり、エンジンが装着されていない不動車」であること。
つまりは1/1サイズのモデルカーということになり、そのクルマがこの価格にて落札されたということが世間を驚かせています。
参考までにですが、3台のうちの1台は「実際に走行可能な」仕様を持っていて、こちらは2020年にバレットジャクソンが開催したオークションにて396,000ドルで落札されており、つまり今回の「不動」フェラーリ(レプリカ)はそれに近い価格まで値が上がったわけですね。
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破壊シーンののち、このフェラーリ250GTカリフォルニアは修復を受けて展示用として使用されており、その際にはボディのリペア、内装の張替え等が行われたそうですが、「形状さえ再現すればいい」だけのレプリカだったので、ボンネットやトランクにはヒンジがなく開閉は不可能。
ただしそれなりの利点もあるようで、エンジンなどドライブトレーンが入っていないために軽量に収まっていて、しかもシャシーにDカンが取り付けられているので「吊り下げたり、壁にかけることが可能」だとされており、つまり自宅やガレージ内に展示するにはもってこい、ということになりますね(それでもやっぱり高い)。
フェラーリ250GTカリフォルニアはこうやって転落した
そこでこのフェラーリ250GTカリフォルニアの劇中での破壊シーンを振り返ってみると、このハプニングはフェリスの友人であるキャメロンのガレージにて起きています。
フェラーリ250GTカリフォルニアのボンネットに足をかけると・・・。
車体後部のストッパーが外れ・・・。
あれよあれよとフェラーリ250GTカリフォルニアは傾斜を下り・・・。
窓を突き破って崖の下に真っ逆さま。
ちなみにフェラーリはこのレプリカ、そしてこの扱いについて公式に認めている、もしくは否定はしていないようで、フェラーリミュージアムにて「ハリウッドに登場したフェラーリ展」でも「フェリスはある朝突然に」が紹介されています。
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参照:New York Post, Heritage Auctions