｜ フェラーリ275GTB/4はもともと人気が高く、オークションでも高値落札が相次いでいる ｜
今回もおそらくは「驚くような価格で」落札されるだろう
さて、今年の夏にRMサザビーズが主催するオークションにて、「スティーブ・マックィーンが所有していたフェラーリ275GTB/4」が登場するとして話題に。
このフェラーリ275GTB/4は1967年にスティーブ・マックイーンが新車にて購入したもので、2010年代にフェラーリのクラシックカー部門、フェラーリ・クラシケによる大規模レストアが施されているのだそう。
たしかにその見た目は「新車と見まごうほど」であり、おそらくはフェラーリのクラシックカー史上、有数の価格にて落札されるのでは、と目されています。
-
-
古今東西、もっとも高額にて取引されたフェラーリ11選！250GTO、290MM、275GTなど1950-1960年代の名車がズラリ。もっとも高価なのは250GTOの7000万ドル（92億円）
｜ ここまでクラシックフェラーリの価値が上がるとはエンツォ・フェラーリも予想しなかっただろう ｜ そしてフェラーリの価値はまだまだ上がることになるだろう さて、フェラーリのクルマはクラシックカー、そし ...
続きを見る
このフェラーリ275GTB/4はこんな背景を持っている
このフェラーリ275GTB/4は上述のとおりスティーブ・マックイーンが新車にて購入した個体ですが、納車されたのは1968年に映画「ブリット」の撮影期間中だといい、スティーブ・マックイーンはサンフランシスコにて納車されたのだそう。
-
-
映画「ブリット」に使用された”2台目の”マスタングが偶然発見！朽ち果てる運命から救われた物語とは
｜ 2台目のマスタング・ブリットがまさかの発見 ｜ 映画「ブリット」で使用され、その後主演のスティーブ・マックイーンが買い取って乗っていたフォード・マスタングが昨年偶然にもメキシコで発見されましたが、 ...
続きを見る
その後1970年代までスティーブ・マックイーンが所有していたそうですが、その後にさまざまなオーナーのもとを転々とし、その中ではルーフがカットされたことや、ボディカラーがイエローにペイントされたこともあったとされ、しかしフェラーリ・クラシケがレストアする際、「3年をかけて」元通りに戻したと紹介されています。
よって現在は新車時のスペックを有するということになりますが、ロングノーズ、フェンダー上のエアロダイナミックミラーや・・・。
エアベントも見事に復元。
ワイパー、ウインドウモール、ドアハンドルといったクロームパーツも新車同様（新車以上かも）。
ワイヤースポークホイール（オプションのボラーニ製）やスピナーも完璧な状態です。
テールランプもくもり一つ無い状態。
なお、北米仕様なので「全部真っ赤」なレンズを採用しています（欧州仕様は上部がオレンジ）。
なお、このフェラーリ275GTB/4は非常に有名な個体だといい、数多くの雑誌の特集で取り上げられたことがあるほか、過去にはフェラーリ博物館にも展示され、さらにはイタリアのヴィラデステ・コンコルソ・デレガンツァにも出展されたことがある、とのこと。
フェラーリ275GTB/4はこんなクルマ
このフェラーリ275GTB/4は1966年のパリ・サロンにて発表されており、車体デザインはピニンファリーナ、製造はスカリエッティ。
ボディパネルはスチールにアルミ（フロントフード、ドア、トランクフード）ですが、ごく少数のみ”オールアルミ”の個体が存在すると言われます。
搭載されるエンジンはティーポ226（3.3リッターV12）、6基のウェーバー製キャブレターを備え、公称値で最高出力は300馬力。
車体構造はスチール製チューブラーフレーム、そしてサスペンションは前後ダブルウィッシュボーン。
なお、スティーブ・マックィーンというとフェラーリよりも「ポルシェ」というイメージがあり、しかし数々のフェラーリを所有していたことでも知られ、フェラーリはそういった背景を重視し、70周年を迎えた際に発表した「70種類の」限定モデルのうちのひとつに「スティーブ・マックイーン」という名を与えたことも。
ただしこれは遺族に無許可だったことが後に明らかになり、「スティーブ・マックイーン」から「ザ・アクター」という名称へと変更されています。
-
-
スティーブ・マックイーン遺族がフェラーリを提訴し2.3億円を請求。「父の名を勝手に使用した」
｜ フェラーリは無許可でスティーブ・マックイーンの名を使用？ ｜ スティーブ・マックイーンの息子、チャドウィック・マックイーン氏がフェラーリを相手取って訴訟を展開した、とCar and Driver誌 ...
続きを見る
参考までに、今回の出品に際してのエスティメイトは500万〜700万ドルだとされ、しかし2014年には1000万ドルの値をつけたことがあるそうなので、今回はこのエスティメイトの範囲に留まらず、軽く1000万円を超えても誰も驚かないかもしれませんね。
合わせて読みたい、スティーブ・マックイーン関連投稿
-
-
「人生はたった一度きり。だからこそ、思いっきり駆け抜ける」。ポルシェを愛した男、スティーブ・マックィーン
｜ スティーブ・マックイーンは「お遊びの俳優ドライバー」ではなく本物のレーシングドライバーだった ｜ さて、カーガイにとって忘れがたい俳優といえばスティーブ・マックィーン。劇中でも様々なクルマのステア ...
続きを見る
-
-
スティーブ・マックイーン最後の作品に登場し、彼のコレクションに加えられた1951年型シボレーが競売に
｜ 1980年「ハンター」にマックイーンとともに登場 ｜ かつてスティーブ・マックィーンがコレクションとして保管していた、1951年型シボレー・スタイルライン・デラックス・コンバーチブルがオークション ...
続きを見る
-
-
【競売】スティーブ・マックイーンはこんな車にも乗っていた！米軍から買い取ったジープの予想落札価格は1500万円
｜ スティーブ・マックイーンが米軍から譲り受けたジープがオークションに ｜ シルバーストーン・オークションにて、なんとスティーブ・マックイーンが所有していたジープ・ウィリスが出品されることが判明。 こ ...
続きを見る
参照：RM Sotheby's