
| フェラーリF80 アペルタには「ソフトトップ」採用のウワサも |
その価格は「前代未聞のレベル」となりそうである
フェラーリが2024年に世界初公開したフラッグシップハイパーカー「F80」。
そのオープンエアモデルとなる「F80 アペルタ(F80 Aperta)」のプロトタイプが、ついにイタリア・マラネロの本社周辺にて目撃されることに。
クーペ版の登場から約2年が経過し、「アペルタはいつ出るのか」と世界中のコレクターや熱狂的なファンが待ち望んでいた矢先の出来事ではありますが、ここでは今回捉えられたプロトタイプの詳細、そして判明してきた注目のルーフ機構、1200馬力を誇るハイブリッドシステム、そして予想される生産台数や市場価値についても考えてみたいと思います。
【記事の要点まとめ(30秒でわかる要約)】
- F80のオープンモデル「アペルタ」が初捕捉:フェラーリの最高峰ハイパーカー「F80」発表から約2年、ついにオープン版とみられるカモフラージュ車両が本社マラネロで目撃される
- 軽量「ファブリックルーフ(ソフトトップ)」を採用か:電動リトラクタブルハードトップ(RHT)ではなく、徹底した軽量化を図るため手動・軽量の布製ソフトトップが選択される可能性が高まっている
- スペックはクーペ譲りの1200馬力:3.0L V6ツインターボエンジンにF1由来のMGU-Kや電動前輪(e-4WD)を組み合わせて最高出力1200馬力を発揮。
- 生産台数はクーペ(799台)よりも超限定的:2026年末までの正式発表が期待されており、プレミア感はさらにクーペよりも高まると予想される
最大の注目点:なぜ「折りたたみハードトップ」ではなく「ファブリックルーフ」なのか?
今回目撃されたテスト車両は全体に重厚なカモフラージュが施されているものの、F80特有の平たくスクエアなフロントフェイスや、長方形のLEDヘッドライト群、可変式リアスポイラー、そして中央配置のセンターエキゾーストなど、一目で「F80」ファミリーだと分かる迫力あるシルエットを備えています。
なお、フロントの「ブラックバンド」についてはどうなるのかわからず、否定的な意見が大多数を占めたことからフェラーリがブラックバンドを変更するのか、はたまた意思を貫いてブラックバンドを継続するのかはわかりませんが、おそらくは後者であろうと考えられます(ここで”譲れば”フェラーリが負けを認めるようなものである)。
ただ、今回の目撃情報で最も世間を驚かせたのはそのルーフ構造で、近年のフェラーリ(296GTSやSF90スパイダーなど)では電動格納式のハードトップ(RHT)が主流ではあるものの、F80 アペルタでは軽量なファブリック(布製)ルーフが選ばれるのではという推測が出ていること。
これにはハイパーカーならではの切実な理由があり・・・。
- 徹底的な軽量化と低重力の追求:複雑な電動開閉システムや金属あるいは樹脂製のルーフは数十kg単位の重量増(車高の最高位置に重りが乗ること)を招くことになり、走りを極限まで磨き上げるF80においては1kgの軽量化も妥協できないため
- 空力(エアロダイナミクス)への影響を最小限に:F80は車体下部やリア周りの空力処理が極めて緻密に設計されており、ルーフ格納スペースを設けることでデザインの変更が生じたりエアロダイナミクスのバランスが崩れることを防ぐ意図があると見られる

ただ、「ファブリック製のトップを採用」ということについてはちょっと違和感もあり、というのもファブリック製のトップは高速走行時に膨張することで空力性能を阻害したり、それによって最高速が制限される可能性があり、そして「クラシカルな」イコーナとは異なって「未来」を示すF80にファブリック製のトップは「見た目的にも、キャラクター的にも」マッチしないであろうと考えるから。
よって、もしファブリック製ルーフを採用するのであれば、デタッチャブルハードトップに「最新の性能を備える」先進的なファブリックを貼ったものになるであろうとも考えています(いずれにせよ、これまでのスペチアーレを見てもデタッチャブルトップを採用するのは間違いないであろう)。
フェラーリF80アペルタ:車種概要・性能・スペックなどの特徴
F80 アペルタのパワートレインは、基本的にF80クーペ(下の画像)の先進的なシステムを踏襲すると見られていて・・・。

パワートレインと主要スペック(予測値・クーペ準拠)
| 項目 | 詳細スペック |
| パワートレイン | 3.0L V6ツインターボ + 3モーター(電動前輪 + MGU-K) |
| システム最高出力 | 1,200 hp(内燃機関:900hp + モーター:300hp) |
| 駆動方式 | 四輪駆動(e-4WD / フロント電動アクスル) |
| トランスミッション | 8速デュアルクラッチ(F1 DCT) |
| ルーフ構造 | 着脱式・軽量ファブリックルーフ(ソフトトップ) |
| 0-100km/h 加速 | 2.15秒前後(クーペ:2.15秒) |
| 最高速度 | 350 km/h以上 |
| クーペ生産台数 | 799台(完売) |
| アペルタ予想生産台数 | 数百台規模(さらに少数・高価格) |
F80(クーペ)はル・マン24時間レースを制した「499P」の技術を受け継ぐ3.0L V6エンジンとF1由来のMGU-K(運動エネルギー回生システム)とフロントの2モーターを融合させたパワートレインを持ち、圧倒的なパワーを四輪で路面に伝えるというパッケージングを持ちますが、「アペルタ」であったもこれに変わりはなく、しかし「さらに」オープンエアならではの爽快感、そして背後のV6エンジンのサウンドを心ゆくまで楽しめるという「特権」が付与されるということに。
競合比較 or 市場でのポジショニング
ハイパーカー界における「スペチアーレ(特別限定車)」のオープンモデルは、自動車産業の中でも最も注目が高く、熱狂的な支持を集めるカテゴリーで・・・。
歴代フェラーリ・スペチアーレと「アペルタ」の系譜
- ラ フェラーリ アペルタ(LaFerrari Aperta):クーペ(499台)に対し、アペルタは210台のみ限定生産。現在でも中古市場で新車価格の数倍(数億円〜十数億円)で取引される伝説的モデル
- F40 / F50 / エンツォ:F50は最初から取り外し可能なハードトップを備えていたものの、F40やエンツォにはオープンモデルが存在しない

ライバル関係(マクラーレン W1など)
F80と同時期に登場したマクラーレンの次世代ハイパーカー「W1」やポルシェが示唆する次世代ハイパーEV/HVコンセプトの市販バージョン、登場が予想されるブガッティ トゥールビヨン「スパイダー」など、ハイエンド市場の競争は(クーペ、オープンにかかわらず)激化しているというのが今の状況。
しかし「F1&ル・マンの直系テクノロジー」と「V6ツインターボの官能的なエキゾーストノート」をオープンエアで味わえるF80 アペルタは間違いなくコレクターズ市場の頂点に君臨することになるのでは、と考えられます。
-
-
ポルシェが「911の上」に位置する次世代ハイパーカーを検討中。ミッションXにガソリンエンジンを搭載しフェラーリ F80やマクラーレン W1を追撃か
Image:Porsche | 伝説の再来。ポルシェがハイパーカー市場への復帰を明言 | ポルシェは「販売台数の減少」を受け入れて「利益率」で勝負 ポルシェが「911を超える新たなフラッグシップ・ハイ ...
続きを見る
結論
今回マラネロで目撃された「F80 アペルタ」のテストカーは、フェラーリがまた一つ歴史に刻む傑作を準備している「動かぬ証拠」。
早ければ2026年末までに何らかの正式発表、あるいは限定顧客向けの先行内覧会が行われると見られており、クーペ版の799台が発表と同時に完売したことを考えるならば、さらに生産数が絞られるであろうアペルタの獲得競争が激しさを極めることに間違いはなく、もう水面下にてその争いが始まっているのかもしれませんね。
合わせて読みたい、関連投稿
-
-
フェラーリの「魔法のサスペンション」はこうやって動作する。プロサングエ、そしてF80の足回りを支えるFAST技術とは【動画】
| セミアクティブサス、流体磁性ダンパーに次ぐ「第三の」革命 | フェラーリは常に最新テクノロジーをもって車両を制御しようと試みる スポーツカーといえば「足回りが硬くて乗り心地が悪い」というイメージを ...
続きを見る
-
-
誰だ「F80がイマイチ」と言ったのは・・・。フェラーリF80の実車を初めて見たがとんでもなくカッコいい。まさにフェラーリの「集大成」である【動画】
| フェラーリ F80の素晴らしさは画像や動画では「なかなか伝わりにくい」ように思われる | 実車は「視機を視覚的に表現した」空力モンスターである さて、今回の「A.C.P. モーニングドライブ」参加 ...
続きを見る
-
-
やっぱりスゴいなフェラーリF80。「目で見てわかる」機能がそのエクステリアに満載、まさに「空力モンスターである【動画】
| 誇張ではなくフェラーリF80は「レーシングカーに市販車のガワを被せた」クルマである | この空力ボディは「モノコック」では実現できない さて、フェラーリF80の実車を見てぼくが感じたこと「後編(と ...
続きを見る
参照:iliasabawi











