| リアセクションは専用デザイン |
ピニンファリーナは昨年のジュネーブ・モーターショーにて、ピュアエレクトリックハイパーカー「バッティスタ」を発表していますが、今回はそのバッティスタにアニヴェルサリオ(アニバーサリー)と題されたスペシャルモデルが追加。
ちなみにバッティスタの納車は早くとも2021年となる見込みで、つまり発売していないのに「アニバーサリーとはこれいかに」と思うかもしれません。
ただ、今回の「バッティスタ・アニヴェルサリオ」については、バッティスタのアニバーサリーということではなく、ピニンファリーナの「創業90周年」記念モデルという扱いとなっています。
市販車発売はピニンファリーナ創業者の夢
ピニンファリーナは1930年にバッティスタ・ピニン・ファリーナにて創業(のちにピニン・ファリーナからピニンファリーナへと改名)。
長らくフェラーリのデザインを手掛けてきたことでも知られますが、今に至るまで自社名義でのクルマを発売したことはなく、しかし「自社名義のクルマを発売する」のは創業者であるバッティスタ・ピニンファリーナの悲願だったと言われています(1966年没)。
現在ピニンファリーナの経営権を握るのは創業者一族、そして取り仕切っているのは孫世代ですが、創業者の孫たちがリマックとの協業にて開発したのがこの「バッティスタ」。
ピニンファリーナとして記念すべき「市販車第一号」となり、そして孫たちは祖父の願いを実現したという意味で「バッティスタ」と命名したわけですね。
バッティスタ・アニヴェルサリオはこういった仕様を持っている
今回発表されたピニンファリーナ「バッティスタ・アニヴェルサリオ」は5台のみの限定生産で、その価格は約3億2000万円。
バッティスタ自体が150台のみの生産に留められることになり、アニヴェルサリオはそのうちの5台となるそうです(通常のバッティスタの価格は2億8000万円)。
このバッティスタ・アニヴェルサリオの特徴はまず、「フリオーザ・パッケージ」が装着されていること。
フリオーザ・パッケージ自体は通常のバッティスタにも装着できるとのことですが、内容としてはカーボン製のフロントスプリッター、サイドブレード、リアディフューザーで構成されます。
そしてバッティスタ・アニヴェルサリオの場合はこれが特別に2トーン仕上げとなり、エクスポーズド(織り目が見える)カーボン仕上げの「アイコニカ・ブルーにピンストライプ」そして「ビアンコ・セストリエール」とのコンビネーション。
リアウイングは専用形状となり、エアロフィン含むリア周りはこのバッティスタ・アニヴェルサリオのみに与えられるデザインで、ダウンフォースと高速安定性を向上させる、とアナウンスされています。
なお、車体後半に採用されるカラーは「グリージョ・アントネリアーノ」。
これに上述の2色を加えた3色がバッティスタ・アニヴェルサリオの専用カラーとなります。
この専用カラーについて、実際にペイントするには数週間を要し、ピニンファリーナいわく「世界で最も複雑なカラー」だとも紹介されています。
そのほかオプションとしては、標準よりも10キロ近く軽い新型21インチホイール「インパルソ」。
これはバッティスタ・アニヴェルサリオ専用に用意されたもの、とのこと。
バッティスタ・アニヴェルサリオのインテリアはこうなっている
そしてこちらはバッティスタ・アニヴェルサリオのインテリア。
ブラックレザーにアルカンタラ、そしてカーボンファイバーがふんだんに使用され、ブルーのコントラストステッチも。
ステアリングホイール上のセンターマーク、シートベルトもブルーですね。
ステアリングホイールはトップもフラット形状を持ち、ボトムにはバッティスタ・ピニンファリーナのサイン入り。
そのインテリアは驚くほどシンプルで、しかし各部は最高品質の仕上げを持っていることもわかります。
パワートレーンについては通常のバッティスタと変わりはなく、4モーターにて1900PSを発生。
0-100km/h加速は2秒以下、最高速度は350km/hをマークし、一回の充電あたり航続可能距離は約500キロだと伝えられています。