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ランボルギーニはシアンFKP37に搭載されたハイブリッドシステムをアヴェンタドール、ウラカン後継に採用?いったいどんなシステムなのか

2019/09/17

| スーパーキャパシタ採用はスーパーカーにとっては理想的 |

ランボルギーニは初の市販ハイブリッドカー、「シアンFKP37」を発表していますが、このハイブリッドシステムは「近い将来のランボルギーニ」に使用されることになる可能性が高そう。

そしてこのシアンFKP37の使用されるハイブリッドシステムは、多くのクルマが採用する「リチウムイオンバッテリー」のかわりに「スーパーキャパシタ」を採用していることが特徴です。

キャパシタとはなんぞや

そこでこの「キャパシタ」ですが、これはいわゆるコンデンサ(電気二重層コンデンサ)。
電気を通電させておけば、そのキャパシタの容量に応じた電力を蓄え、必要に応じて放出させることができるもの。

ぼくはカーオーディオ用の電源安定化対策としてこのキャパシタを使用していますが(このあたりは説明が長くなるので割愛)、かなり小さなものでもけっこうな蓄電能力があり、というのもぼくは作動確認用のLEDをキャパシタに取り付けているのですが、クルマのエンジンを切った後もかなり長時間、キャパシタ内の電力にてこのLEDが点灯しているため。

そしてぼくはこのキャパシタを、ヘッドユニットの電源ケーブルのほか、バッテリー直接、そしてシガーライターソケットにも小型化したものを取り付けています(かつて、キャパシタに凝った時期があった)。
こちらは以前に乗っていたランボルギーニ・ガヤルドのバッテリーに取り付けていたキャパシタ(茶色い筒のようなもの)ですが、見た目が爆弾のような雰囲気なので、よく「これ大丈夫なんですかね?」と聞かれたことを思い出します。

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ちなみにキャパシタは「爆発」すると相当な威力があると言われ、絶対に極性を間違えてはいけない製品のひとつですが、爆発防止のため、なにか問題があると自壊してそれを防ぐためのフェールセーフ機構も(通常は)装備されています。

ランボルギーニ・シアンFKP37に搭載されるハイブリッドシステムとは

そしてシアンFKP37に使用されているスーパーキャパシタについて、これは「34馬力」のモーターを駆動できるので、かなり大きなものと思われます。
装着されるのはリアバルクヘッド内で、これは映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場するデロリアンに装着されていた次元転移装置のような位置(そして需要なデバイス)ですね。

加えて、このキャパシタは「リチウムイオンバッテリーの3倍の蓄電能力を持ち、重量も1/3」という特徴があり、ハイブリッドシステム全体で非常に軽量に仕上がることも特徴です。

なお、このモーターは48Vの電圧に駆動され、ギアボックスにマウント。
重量は34キロとされるのでけっこう重い数字ですが、低速時にはモーターのみでの走行ができるとのことで、ちょっとした移動や駐車にはありがたい、と思います。

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ちなみにこのモーターはスターターとの入れ替えになるのかどうかは不明(そうすれば車体重量はちょっとでも軽くなる。いわゆるマイルドハイブリッドは殆どの場合、駆動用モーターとスターター用モーターを兼用する)。

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そしてこのモーターは加速時など「急激なトルク」が必要な場合にエンジンをアシストする役目を担い、ターボエンジンに比較して不利な、自然吸気エンジンのトルクを補うことになるわけですね。

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現在、ガソリンエンジンに対する締め付けは非常に厳しく、よって多くのメーカーが大排気量エンジンを捨ててダウンサイジングターボへと走り、もしくはハイブリッド化するメーカーも。

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これはもう止めることのできない流れではあり、そこでランボルギーニはV12エンジンを存続させるためにこの「ハイブリッド化を行った」ということになり、つまりはこれで多少なりとも排ガスがクリーンになっている、と考えて良さそう(でないと意味はない)。

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これをもってランボルギーニはV12自然吸気エンジンを存続させるためのエクスキューズとするはずですが、もちろんこのシステムは「同じだけの出力を持つほかのハイブリッドシステム」に比較して圧倒的に軽量に仕上がっているのは間違いなく、「かなり期待できる」ハイブリッドだと言えそう。

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なお、リチウムイオンバッテリーをモーター駆動用の電源としたとき、その劣化や、技術革新による相対的な性能低下が心配であり、それはスポーツカーにとって「致命的」。

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劣化したバッテリーを載せて走ることはどうしても避けたく、しかしキャパシタだとそういったことにもならず(性能劣化が少なく、性能の進化も今後はさほどないと思われる)、必要な場合にはリチウムイオンバッテリーとは比較にならないほど簡単に交換ができるものと思われます。

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ぼくはEVにしばらく乗った経験から「リチウムイオンバッテリーを使用したハイブリッド」には懐疑的でしたが、今回ランボルギーニがリチウムイオンバッテリーを使用せず、スーパーキャパシタを使用してきたことについては「本当に良かった」とも考えています。

ただ、気になるのはその価格で、アヴェンタドール、ウラカンの後継モデルにこれが採用されるとしても、そもそもの素材や製造コストの増加、エンジン本体の環境対応のための改良費用、そしてこのハイブリッドシステム追加ということを考えるに、「軽く数百万円」の価格アップがありそうですね。

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VIA:CARSCOOPS

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