| ドライサンプ化したのはランボルギーニのエンジニア |
ただでさえレアなランボルギーニ・ミウラの中でも「さらにレアな」ミウラSVがRMサザビーズ開催のオークションに登場予定。
最高落札価格は1億7000万以上だと見られ、おそらくは「史上もっとも高価なミウラ」となりそうですが、ここでその内容を見てみましょう。
あの「納屋から発見された」ランボルギーニ・ミウラが約1.7億円で落札。調べてみたらミウラの相場は2002年に比較して15倍、2009年比で7倍、2013年と比べても3倍になっていた
49年の間にわずか「3オーナー」
まず、このミウラP400 SVは1971年11月10日に「通常のミウラSV」としてロールアウト。
当初はグリーンのボディにブラックレザーの内装を持っていたそうですが、最初のオーナーはほどなしくしてこれをレッドに再ペイントすることに。
通常のミウラはボディの下半分がゴールドもしくはシルバーというカラーリングなるも、この個体は「全部レッド」。
さらにはヘッドライト周辺の「隈取り」もなく、見た目の印象もほかのミウラとは異なるようです。
そして特筆すべきはここからで、二番目のオーナー(ランボルギーニのエンジニア)はエンジンを「1978年に数台のみ作られた」ドライサンプへと載せ替え。
さらにこのエンジニアは1979年にリアホイールをワイドな「(9インチから)10インチ幅」へと入れ替えており、その後に現在のオーナーへと売却された、という経緯を持っています。
つまりこのミウラは「オリジナルのままではない」ということになり、通常だとこういった個体は高値がつきにくいのですが、今回は「改造したのがランボルギーニのエンジニアであり、ミウラをよく知る人物」であるということ(つまり本来はこうしたかったという仕様に”戻した”とも言える)、49年の間にわずか3オーナーであること(そのうち40年は現在のオーナー)、なによりドライサンプにコンバートされた非常に珍しい個体であること、が注目されているわけですね。
もちろんこの個体がオークションに登場するのは「初」であり、こういった要素が「相当な高値がつく」と言われるゆえんです。
「ドライサンプ」ミウラのインテリアはこうなっている
そしてこちらがこの「世にも珍しい」ミウラのインテリア。
もともとブラックであった内装は、現オーナーによってベージュに張り替えられています。
ところどころに傷みは見られるものの、過ぎ去った年月を考えるといたってきれいない状態。
走行距離は29,408キロ。
スペアタイヤやホイールも美しい状態です。
なお、ドライサンプ用のタンクはスペアタイヤとバッテリーとの中間あたりにある白い(経年劣化でベージュ色になっている)容器だそう。
エンジンそしてエンジンルームも非常に美しい状態を保っています。
VIA:Motorious