1980年に発表されたランボルギーニのコンセプトカー、「アトン」。
260馬力を発生する3リッターV8エンジンをミドマウントし、5速MTを介して後輪を駆動。
当時ランボルギーニは財政上の大きな問題を抱えていたとされますが、アトンはベルトーネなりにランボルギーニを支えようとしてこれを発表。
1980年というとかなり前ですが、ルックスは見ての通り未来的。
イメージ的にはロボコップやターミネーター、バック・トゥ・ザ・フューチャーの公開された80年台後半という感じですが、それだけベルトーネは優れた感性を持っていたと思われ、いまさらながら消滅してしまったことが悔やまれます。
ベースとなったのはランボルギーニ・シルエット、「アトン」は宗教改革によって生まれたエジプトの唯一絶対神(アテンとも記載される)。
サイズや重量は不明ですが、全長は4メートル以下と言われ、今となっては非常にコンパクト(当時としては普通)。
インパネはデジタルで、外観同様に非常に先進的であったことも伺えます。
各種スイッチやシフトレバー、パーキングブレーキのノブ形状も独特で、これも外観同様に角ばったデザインですね。
独特といえばステアリングホイールですが、どう回転するのかよくわからないほどに斬新。
なおアトンは2011年のオークションにて4200万円程度で売却されています。
ぼくはこの「アトン」を見てイタルデザインの「アズテック・バルケッタ」を思い出しましたが、アズテックの登場は1988年。
しかしながらアトンのほうが8年前の発表にかかわらず、アズテックよりも未来的に見えるのが面白いですね。