| そのニューモデルとは「ウアイラ・イモラ」そして「ウアイラBCロードスター」 |
パガーニが自社社屋内にて「単独モーターショー」を開催。
これはもちろん、流れてしまったジュネーブ・モーターショーのかわりとなるもので、創業者であるオラチオ・パガーニ氏自ら「ジュネーブで発表したかったニューモデル」二台を紹介しています。
その二台とは「パガーニ・ウアイラ・イモラ」そして「パガーニ・ウアイラBCロードスター」となりますが、ここでその内容を見てみましょう。
パガーニ・ウアイラ・イモラはこんなクルマ
こちらはパガーニ本社車屋内。
登場するのはもちろんオラチオ・パガーニ氏です。
社屋内はミュージアムも兼ねていて、パガーニの歴代の車が揃いますが、ランボルギーニ・カウンタックの姿も。
これには理由があり、オラチオ・パガーニ氏はもともとランボルギーニの技術主任であったため。
同氏はランボルギーニに「床掃除」として入社したとされますが、最終的には技術主任にまで登りつめています。
最後に手掛けたのが「カウンタック25thアニバーサリー」ですが、これはランボルギーニがはじめて「カーボンコンポジット素材を使用したクルマ」として知られ、現在の「カーボンファイバーによる軽量化」へと繋がる道を作ったクルマ。
そしてこのカーボン素材を採用したのが当時の技術主任であったオラチオ・パガーニ氏で、同氏はカーボンの可能性をいち早く見出し、車体(フレームそのもの)をカーボンで作ろうと考え、そのフレームを焼成するための窯を購入するようにランボルギーニへとかけあいますが、それが拒否されたことで「じゃあ自分で作ろう」ということでランボルギーニを退社し、パガーニを興したわけですね。
当時のカウンタックは「スペースフレーム」であったものの、現代のアヴェンタドールはカーボンモノコックを採用しており、かつマクラーレンはじめ多くのメーカーがカーボンモノコックシャシーを採用していることを見るに、オラチオ・パガーニ氏は「先見の明があった」としかいいようがありません。
その後の成功は御存知の通りで、今ではこんな立派な「社内に町並みを再現した」社屋を持つまでに。
なお、パガーニ本社はランボルギーニやフェラーリとほど近い位置にありますが、これは「ランボルギーニやフェラーリ向けの、高品質パーツのサプライヤーが周辺に多数存在するため」。
そしてこちらがパガーニ・ウアイラ・イモラ。
サーキットの名が冠されていることでわかるとおりのハードコアなパガーニで、搭載されるエンジンは6リッターV12ツインターボ、出力は827馬力。
トランスミッションはXtrac製の7速シーケンシャルが搭載され、駆動輪は後輪のみ。
限定台数は5台に絞られ、この個体は「3番目」。
ブルーカーボン外装にホワイトのアクセント、そしてインテリアはネイビー。
この個体はアフリカのオーナーへと納車されるものだそうで、「4番目」は現在製造中、とのこと(6月頃に完成予定)。
カウルを全部開くとまさに圧巻。
シートベルトにはハーネス付き。
エンジンカバーはいつにも増して美しい仕上げです。
エキゾーストシステムは手間暇かけてチタンを溶接したもの(チタンは曲げることが難しく、よって細かい”輪切り”を溶接して繋げ、角度を出すしかない)。
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パガーニ・ウアイラBCロードスターは珍しいミリタリー調
そしてこちらはウアイラBCロードスター。
既に発表されている「ウアイラBC」のオープン版で、生産台数は40台のみ。
エンジンはやはり6リッターV12ツインターボ、781馬力、車体重量は大きく軽減されるというスペックです。
なお、「BC」とはイタリアから無一文でアメリカに渡って財を成し、その後パガーニの顧客第一号となったビジネスマンのイニシャルを指しています。
ボディカラーは珍しいミリタリーっぽいグリーン。
マットブラック、そしてグロス仕上げのカーボンファイバーとのコンビネーションがナイスです。