| わずか数年で「ダンボールでレプリカっぽい何か」を作ることしかできなかった彼らが情熱だけを頼りにここまで成長 |
流用を行うことを良しとせず、ひたすら自作にてその再現性に挑む
さて、おなじみベトナムの自作系ユーチューバー、NHET TVが「完全自作」となるパガーニ・ウアイラを公開。
完成まではもう一歩といったところですが、最終的なペイント以外はほぼ完成状態にあると考えて良さそうです。
なお、彼らの特徴としては、もちろん販売を目的とするわけではなく、さらには「パガーニに乗りたい」「スーパーカーやハイパーカーに乗りたい」という想いよりも「自分たちがどこまで、そして何をできるのか」という可能性の挑戦に喜びを見出しているであろうことで、その可能性を形にするために数々のスーパーカーやハイパーカーをその挑戦の対象として選んでいるのかもしれません。※これまでにもフェラーリ488GTB、ラフェラーリ、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ、ブガッティ・シロンなどのレプリカを製造している
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パガーニ・ウアイラのレプリカはこうやって作る
そこでこのパガーニ・ウアイラのレプリカを作る樣子を見てみたいと想いますが、まずボディだとワイヤーにておおよその骨組みを組み、そこへ粘土を盛って「クレイモデル」を作ることになるのですが、その粘土は地元の粘土層から採取しています。
そしてこんな感じで粘土を盛り・・・。
夜を徹して粘土を削ってパガーニ・ウアイラの形に。
その後はこの粘土の上にFRPを巻いて・・・・
固まったFPRのパネルを剥がしてゆきます。
なお、実際に使用するのはこのFRPのパネルであり、粘土を用いて作ったボディはあくまでも「型取り」のためだけに使用したもので、また粘土の塊へと戻すことに。
そして分割されたパネルをつなぎ合わせ・・・。
軽く表面の仕上げを行うとこう。
ちなみにドアミラーなど一部パーツはダンボールを使用して型を取って成形しますが、彼らのルーツは「ダンボール工作」にあり、もともとは自転車にスーパーバイクの(ダンボール製の)ガワを被せることによってレプリカを作ることに端を発しています。
それが「四輪の人力車」となり、エンジン搭載車となり、ガワがダンボールからFPRになり・・といった具合に進化しているわけですね。
ときどき「絵師が毎日絵を描いていたらこれくらいうまくなった」という例が話題になることがありますが、彼らもそれと同じく、「ハサミでダンボールを切るだけだった」ところからスタートし、ここまで到達したことはまさに驚きでもあり、称賛に値するところだと思います。
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さらには電装関連の技術も身に着け、レジンを使用してクリアパーツを自作し発光させることができるようにまで。
こうやって見ても「流用」ではなくすべて自分たちで作ろうという強い意志を感じさせられますね。
このクオリティの高さを見よ!
車体はスチールパイプによる自作、パワートレーンは40年落ちのトヨタから
そしてこのパガーニ・ウアイラのフレームは完全なる自作で、スチール製パイプを組み合わせることによって形作られます。
大枠が完成するとこう。
ちなみにサスアームやナックルなども自作(こういった技術もこれまでのレプリカ製作を通じて高められたものであり、彼らがもともと保有していたものではない)。
なお、パワートレーンは40年前のトヨタ車からの移植であり、一切の改造を行わずに(フロントから車体ミッドに)スワップしている、とのこと。
パワートレーンを移植した後はひとまず機能に問題がないかを試運転。
このパガーニ・ウアイラのインテリアもまた「フルスクラッチ」
そして彼らの挑戦は外装やシャシーのみではなくインテリアにもおよび、たとえばステアリングホイールすらもスチールパイプを使用した「自作」。
そしてこの鉄パイプにパテ等を盛って実際のパガーニ・ウアイラのステアリングホイールっぽく成形するとこう。
もちろんメーターフードも自作です。
こういったところを見ても、彼らは単純に「なにか最高のものを作りたい」という熱い情熱を持つだけのクリエイター集団であり、レプリカ製造そのものが目的ではない(レプリカ製造は彼らの情熱を形にするための手段であって目的ではない)ということが伺えますね。
もちろんトランスミッショントンネルもゼロベースから(マニュアル・トランスミッションを採用している)。
さらにはシートすらもFRPによる自作。
それぞれのパーツを仮組みしてゆくことになりますが、各カウルの開閉方法は実車のパガーニ・ウアイラと同様です。
前後カウルに加え、もちろんガルウイングドアも開閉可能。
あとはボディ表面を均してサフェーサーを吹き・・・。
塗装前の状態がこちら。
新しい作品ごとにプロポーションの再現度も向上しており、着実にビルダーとしての腕も上げているようです。
パガーニ・ウアイラのレプリカを完全自作にて再現してゆく動画はこちら
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参照:NHẾT TV