| その仕様は日本と異なり、レカロ製バケットシートやチタン製シフトノブが装着されない |
アメリカの中古車売買サイト、Bring A Trailerにて1997年式のホンダ・インテグラ・タイプRが登場。
正確には現地仕様の「アキュラ」ブランドにて販売されていたので「アキュラ・インテグラ・タイプR」となり、日本には導入されていない丸目4灯という仕様を持っています(エンブレムもアキュラバージョンの”レッド”)。
じき落札を迎える頃ですが、現時点での最高入札価格は邦貨換算にて350万円程度まで上昇し、まだまだ上がりそうな勢いです。
メーターの指針も日本仕様の「イエロー」ではない
このインテグラ・タイプRは「DC2/DB8」世代で、日本では1995年~2001年まで販売されています。
エンジンは1.8リッターVTECで出力は200馬力、トランスミッションは5速MT、駆動輪はもちろんフロント。
「タイプR」の名に恥じないスパルタンな仕様が特徴で、エアコンやオーディオを省いたり、鋼板やガラスを薄肉化するなどの軽量化が施されることで運動性能を極限まで高めており、「世界最速のFF」とも評価されたクルマですね。
その人気はアメリカでも非常に高く、ここ最近では年々その相場は上昇気味ということも度々報道されているところ。
この個体については、2012年に、もともとのボディカラーである「チャンピオンシップホワイト」に再ペイントされ、外装はかなりきれいな状態です。
ホイールはオリジナルの15インチが装着され、タイヤはブリジストン・ポテンザRE040。
なお、アメリカには320台しか輸入されなかったとされ、車両にはそれを示す、そしてそのうちの30台目であることを表すバッジも装着されています。
内装は日本のインテグラ・タイプRとは異なる?
今回出品されているインテグラ・タイプRで気になるのはその内装。
というのも、このシートは日本で販売されたインテグラ・タイプRのものと異なり、標準仕様のインテグラに装着されていたシートのように見えます(日本で販売されたインテグラ・タイプRのシートはレカロ製のバケットシート)。
そしてメーターパネル、メーターの針もレッド(日本のインテグラ・タイプRのメーターパネルはチタン調、そしてメーター指針はイエロー)。※ほかの北米仕様インテグラも赤い針を持つものがある
ステアリングはMOMO製。
日本のインテグラ・タイプRもMOMO製ですが、ホーンボタンの仕様が違うようにも思います(エアバッグ付き仕様もあった)。
そしてシフトノブはレザー巻きで、これも日本仕様の「チタン製」とは異なるところ。
正直、これらの差異について「北米仕様だから」と片付けることができるのかどうかはわかりませんが、これまで他に開催された北米のオークションに登場したインテグラ・タイプRは日本仕様と同じ装備を持っており、かつホンダが「日本仕様と他の国とで作り分ける」理由もなく、よって「今回の個体は何らかのワケあり」なのかもしれません(もしくはチタンシフトノブやレカロ製シートはオプションであったか)。
付属品や当時のカタログ等も大事に保管しているようですね。