| 実際のところどうなのかはわからないが、このユーチューバーの主張も一理ある |
少なくともホンダが公式に発行したプレスリリースの内容には不透明感を感じざるを得ない
さて、ホンダは「ニュルブルクリンクでのFF車最速タイムを記録した」としてプレスリリースを発行していますが、この記録達成について「ニュルブルクリンクを走ったクルマが、そもそも特別仕様であり市販モデルとは異なる」、つまりズルだったのではという話が出ています。
実際にこの話にはいくつかの裏付けがあり、順に見てゆきましょう。
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そもそも、ニュルブルクリンクにアタックしたシビック・タイプRは「手に入らない」
まず、欧州にてホンダが発行したプレスリリースを見てみると、ニュルブルクリンクを走ったシビック・タイプRは、左ハンドル仕様の一部地域で販売されている特別仕様であることが記載されており、そして左ハンドル国であってもアメリカでは購入できないもよう。
具体的に言うと「エアコン、電動 / ヒーティングミラー、パーキングセンサー、カーゴネットフック、サンバイザーバニティイルミネーション、」を取り外した軽量バージョンで、さらには「ミシュラン・パイロット・スポーツ・カップ2コネクト」タイヤを装着しており、この内容は一部地域向けのプレスリリースにて記載されています。
ホンダはこのタイヤについて「オプションで入手できる」と主張していますが、実際にはオプションリストに入っておらず、たしかに日本でも(ホンダのシビック・タイプR公式サイトのアクセサリーリストを見る限りでは)その記載はないようです。
さらにこの件を掘り下げてみると、いくつかの地域向けのプレスリリースでは上記のような変更内容が省略され、かわりに「このラップタイムは、最新モデルの軽量版であるタイプRを使用して設定されました。このモデルは欧州のLHD市場のみで注文可能で、タイプR Sグレードと呼ばれます」という記述がある、とのこと。
さらに記録を達成したシビック・タイプRはエンジンやトランスミッションも「特別仕様」?
そしてもう一つ問題となっているのは、このシビック・タイプRが「記載している他にもなんらかの変更を加えている可能性」。
なお、ニュルブルクリンクにて記録を更新する市販車はすべてがノーマルではなく、一部のクルマでは(正式発表前に記録更新をリリースして盛り上げたいので)プリプロダクションモデルを使用したり、安全のためという名目にてロールケージを装着することも(ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJはロールケージを装着してアタックした)。
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ただしこういった変更を加えた場合、上で述べたように(公平を期すため)プレスリリースにそれを記載することが通例となっていますが、今回のシビック・タイプRの場合は「地域によって」記載内容が変更されており、そこが不信感を招いているわけですね。
そしてもうひとつ指摘されているのが「ノーマルエンジンではない」という可能性。
今回ホンダが公開した動画にはしっかりと計器類が映っているのですが、ニュルブルクリンクにて(観光客を乗せてニュルを走る)タクシー会社を経営するミーシャ・シャローディン氏が同じ区間で(通常に販売されるシビック・タイプRと記録を達成したシビック・タイプRとを動画にて)比較しており、スピード、エンジン回転数、ブースト圧など、各車両の数値を拾っており、これらを見ると一般に販売されるシビック・タイプRと、今回記録を達成したシビック・タイプRとではかなりの相違があると指摘しています。
これについてミーシャ・シャローディン氏は「ブースト圧が上げられ、ファイナルドライブが短くなっているのではないか」と推測していて、しかhしあくまでもこれは「同氏の見解」であって実際のところはナゾのまま。
ちなみに同氏はランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテがニュルブルクリンクにて「市販車最速」を記録した際にも異議を唱えていますね。
ホンダ・シビック・タイプRの「FF車ニュル最速」に異議を唱えた動画はこちら
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参照:mgcharoudin(Instagram), Misha Charoudin(Youtube)