日産自動車でデザインを統括する中村史郎専務執行役員が3/31付で退任決定(先日のカルロス・ゴーン氏引退と関係があるのかも)。
近年の日産においてデザイン面で大きく貢献したと言えますが、急な退任ではありますね。
中村史郎氏はいすゞ「1993年のヴィークロス(ビークロス)」のデザイナーとして有名で、1999年にカルロス・ゴーン氏に引き抜かれる形で日産へ移籍。
その後もGT-Rやマーチなどのデザインを担当し、日産のデザインを大きく変えた人物でもありますね。
なお、彼のおかげで「デザインの重要性」が日産において認識され、デザイン部門の発言力が増すなど、社内の構造改革においても重要な役割を果たした、とも。
なお一説では中村史郎氏について、そのデザイン力よりも「マネジメント力」「コネクション」のほうを評価する向きも多く、たとえばビークロスにおいては実際のところ「コンセプトカーの開発に途中まで参加」しただけで生産モデルには関わっておらず、しかし実際のデザイナー(サイモン・コックス)をうまく動かした点が彼の功績、とも言われます。
↓こちらがいすゞビークロス
加えて日産においても彼が直接デザインしたモデルは実際のところ少ないともいわれ、しかし新車発表時には中村史郎氏が表に出てデザインについて解説することが多いために「彼の直接デザイン」として語られることも多い模様。
日産の発表によると今後の活動は未定とのことですが、66歳とまだ活躍できる年齢でもあり、どこかほかの(韓国など)自動車メーカーへ移籍するのかもしれませんね。
中村史郎氏の後任にはインフィニティを担当してきたアルフォンソ・アルベイザ常務執行役員が昇格する、とのこと。