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こんなコンセプトカーもあった。ロードスターベースで一人乗り、ターボ付き。「マツダ・モノポスト(2000)」

2018/10/14

| マツダはSEMAでシングルシーターのロードスターを発表していた |

マツダが2000年に発表したコンセプトカー、「マツダ・モノポスト」。
発表の場はカスタム/チューニングカーイベント、「SEMA(Specialty Equipment Market Association)」という変わり種です。

なお、「モノポスト(Monopost)」とは「シングルシーター」の意で、2人乗りだと「ビポスト(Bipost)」。
MONOはギリシア語の「1」、BIはラテン語の「ふたつ」が語源で、”BI”のほうは「バイリンガル(Bilingual)」「バイシクル(Bicycle)」といった単語にも用いられています。

構成されるパーツは「アフターマーケット製」

そしてこの「マツダ・モノポスト」ですが、見ての通り2台目となるNBロードスターをベースとしてスピードスター風の外観へと変更し、エンジンは1.8リッター、しかしこれにターボチャージャーをドッキングして190馬力を発生(ボンネットに開いているエアスクープはターボチャージャーの吸気用と思われる)。

マツダ・モノポストは1950年代のジャガーやロータスにインスパイアされたというボディを持ち、優雅な曲線となめらかな表面が特徴。
この「昔っぽいライン」を出すには「一枚もの」もしくはそう見せるためのカウルが必要で、これは最近発表されたフェラーリ・モンツァSP1でも同じ。

おそらく、「一枚もの」のフードについて、「当時のクルマは職人がパネルを叩いて作っていたので可能であった」「当時のクルマはフレーム構造を持っていてボディが応力を受けなかったので可能であった」もので、しかし今では「技術的にコストが掛かりすぎて量産車には無理」「現代のクルマはモノコック構造を持っていてパネルも車体の強度を担保する」という理由から消滅したのだと推測。

よって、この「一枚もの」フードは昔のクルマ特有で、逆に考えるとこれを再現すれば「クラシックカー風」になる、とも考えられます。

ヘッドライト、テールランプ、そしてトランクフードを除くとすべて専用品で構成され、ボディカラーも専用色のレッドパールマイカ。
ホイールは18インチの3ピースで、こちらもカスタム感が強いデザインですね。

インテリアだと小さなウインドスクリーン、上部をカットしたステアリングホイール(MOMO)、そして発表の場がSEMAだからかAutometer製のメーターを装着。

バックミラー(最近”バックミラー”は死語に?久々にこの言葉を使った)はカウルマウント。

シートはスパルコ、そしてターボチャージャーやエキゾーストマニホールド、インタークーラー、エキゾーストシステムはHKS製。
ブレーキも社外品とのことですが、おそらくはSEMAという場にてロードスターの秘めるカスタム可能性を追求して見せたものだと思われ、そのためか市販のウワサも、もちろん市販化もなされなかったコンセプトカーです。

自動車メーカーはモノポストの夢を見る?

なお、この「モノポスト」というのは一種デザイナーもしくは自動車メーカーの憧れなのかもしれません(究極のドライビングエクスペリエンスを視覚的に表現しようとすると、必然的にそうなるのかも)。
上述のフェラーリ・モンツァSP1もモノポストで、

インフィニティの発表したコンセプトカー「プロトタイプ10」もシングルシーター(前年に発表した”プロトタイプ9”もそう)。

そしてかつてランボルギーニのデザインを担当したワルター・デ・シルヴァ氏の「個人的な」イメージを形にしたというランボルギーニ・エゴイスタもシングルシーターですね。

ランボルギーニのコンセプトカー、「Lamborghini EGOISTA(2013)」

VIA:Motor1

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