価値が認められるのは嬉しいが、手が届かない価格になるのはちょっと悲しい
米自動車売買サイト、Bring aA Trailerにて1994年式のマツダRX-7の中古車が販売中。
オークション形式での販売となり、現在49,750ドル(560万円くらい)ですが、走行距離が7402キロと少なく、フルノーマルであることから「1000万円はカタい」と見られています。
なお、Bring aA Trailerは文字通り「トレーラー持ってこい」という意味になりますが、買ったクルマを運ぶためのトレーラーを持ってこいという意味(翻って”トレーラーに乗って買いに来い”)になるかと思われ、なかなかに面白いネーミングですね。
よくこの状態でRX-7が残っていたものだと驚かされる
このマツダRX-7のボディカラーはモンテゴブルー・メタリック、インテリアはタンレザー。
エンブレムを見て「あれ?カモメマークじゃない」と気づく人も多いと思いますが、カモメマークは1998年モデル(1997年生産)から採用されており、その前の1991年〜1997年まではこのRX-7に装着されるエンブレムが採用されています。
グレードは「ツーリング」なので各種豪華装備が付与されており、サンルーフやリアワイパー、BOSEアコースティックウェーブ・サウンドシステムも。
これがそのBOSEアコースティックウェーブ・サウンドシステムですが、低音を増強するためにハウジングの容積を最大化しています。
マツダは比較的早い段階で世界標準(その中でも北米寄りに近い)を考えたメーカーで、こういったBOSEサウンドシステムをいち早く採用したり、ユーノスやオートザムといった(GMをモデルにしたものと思われる)多チャンネル展開、その後の「Zoom-Zoom」といったスローガンの掲示など、ほかの日本の自動車メーカーとはやや異なるスタンスを持っているのが特徴。
ホイールも純正のままで、サイズは16インチ✕8J(タイヤは225/50)。
オプションのリアスポイラーも装着済み。
エンジンは2ローター(654cc✕2)で1308cc、255馬力。
あまり知られていないものの、なんとマツダRX-7の排気量は1308ccということですね。
なお日本ではロータリーエンジンには1.5倍の係数がかけられるので、税金は「1500cc超2000cc以下」。
なお、このロータリーエンジン「13B-REW」まではマツダの職人が手で組みたてていたものの、その後のRX-8では、職人が定年退職したことや、オートメーション化が進んだことによって製造が「自動化」されています。
この車両については最近オイル交換、プラグ交換、バッテリー交換を中心としたメンテナンスを行っている、とのこと。
マツダRX-7(FD3S)そのものは1991年に登場し、2002年に生産が終了。
そのピュアさから根強い人気を持っていて、映画「ワイルド・スピード」に登場したことで再評価されることに。
ただ、トヨタ・スープラの影に隠れて大ブレイクとまではゆかず、しかし80スープラの価格が異常なレベルにまで上がってしまったことで注目が(スープラから)RX-7へと移ってきており、今後大きく値上がりするだろうと考えられているクルマでもありますね。
RX-7のデザイナーは中国人のチン・ウーハンだとされ、その独特のスタイリングもまた人気の理由。
ボディサイズは全長4285−4295ミリ、全幅1760ミリ、全高1230ミリ、車体重量は1240−1330kg。
インテリアは非常にシンプルですが「囲まれ感」の強い構造を持ち、全体的なまとまり感にも優れます。
そして何より重要なのは、このRX-7のトランスミッションが「マニュアル」ということ。
おそらくはこれが大きく価格を押し上げる要因となりそうですね。