| このデザイナーはよく分かっている |
プロダクトデザイナー、アダン・ロペス氏が「新型ランサーエボリューションが登場したら」という設定のレンダリング「ランサーエボ11(XI)」を公開。
ランサーエボリューションは2015年に製造が終了し、「ランエボX」以降は後継モデルが登場しておらず、しかし多くのファンから復活が望まれるモデル。
ただし三菱の現状を鑑みるにランエボの投入は資金的に難しく、かつ日産と重複するために開発そのものが許されない可能性も。
加えて、日産の再建プランにおいて「三菱は東南アジアにて、トラックやオフローダー中心の展開を行う」という路線が定められているようで、ランエボXIの姿を見ることができるのはデジタルワールドの中だけなのかもしれませんね。
ランサーエボリューション11はこんなクルマ
そこでアダン・ロペス氏の製作した「ランサーエボリューション11」を見てみたいと思います。
フロントには現在の三菱車に採用されるフロントグリル「ダイナミックシールド」が採用されており、”三菱車”であることを主張していますね。
バンパーサイドのフォグランプ、ボンネット状のエアアウトレット、ブリスターフェンダー、リアウイングももれなく「ランエボ」を連想させます。
ホイールはOZっぽいデザインを持ち、これもやはりランエボらしいところ。
ルーフにはぼくの大好きだったオプションパーツ、「ボルテックスジェネレータ」も装着。
効果があることは確認できているものの、その原理がよくわからないとも言われたパーツ(理論)ですね。
リアウイングは可能な限り後ろにセットバックされ、リアフェンダー後端が延長されてロングテール化されるなど、いくつか興味深いディティールを確認できます。
そしてさらに興味深いのは、リアにもダイナミックシールドを採用していること。
ちなみにダイナミックシールドは三菱によれば「力強いパフォーマンスとプロテクションの安心感を表現したコンセプト」だとされており、こちらに図解入りの解説があります。
細長いテールランプは車両のワイド感を強調しており、なかなかに優れたデザインを持っていると言え、さらに「シングル砲弾型マフラー」も感涙モノ(これは日本特有のチューニングパーツなので、デザイナー氏はけっこうな日本通なのかも)。
なお、デザイナー氏によれば、このリアウイングは「狼の耳」をイメージしたものだそう。
さらにデザイン的特徴に踏み込んでゆくと、メインのラインは「ウェッジシェイプ」。
ベースは「ランサー」だと思われますが、そのランサーからの改装が最小限で済むようなオーバーフェンダー構造を持っているのも特筆すべき点(オーバーフェンダーを貼り付け、前後バンパーを変更するだけでワイドボディ化が達成できる)。
パッケージングについてはこんな感じで、典型的なセダンと同様の構造を持っています。
ただし前後ストラットが強化されるなど、「エボ」らしさも見せていますね。
ドライブトレーンはこう。
エンジンは横置きで、おそらくは4発だと思われ、しかしラジエター、インタークーラーの大きさを見ると相当な熱=パワーを発揮すると考えて良さそう。
もちろん4WDなので、プロペラシャフトが前後に貫通しています。
インテリアはかなりシンプルで、最近のクルマらしくステアリングホイールのスポークに配置されたスイッチや、センターコンソール上のタッチパネルで多くを操作するように見えます。
3ペダル+マニュアル・トランスミッション(ツインクラッチSSTではない)を持ち、ドアインナーハンドルは軽量化のため「プルタブ」を採用。
こちらはモータースポーツ参戦を意識した仕様。
ただ、残念ながら三菱は2005年をもってWRCから(ワークスによる参戦を)撤退しており、これもまたランエボの復活を望めない理由の一つでもありますね。
VIA:Adan Lpez
一時は「ランエボ復活」のウワサもあったが
そしてランサーエボリューションについては、ルノー・スポールのエンジンを使用して「復活」というウワサが登場したことも。
ただし、これも今となっては実現性の低い話になってしまったのかもしれません。
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そしてランエボのベース、「ランサー」のレンダリングが登場したことも。
なお、ランサーは日本では2012年、北米と欧州では2018年、ブラジルでは2020年に生産が終了しており、おそらく現在販売されているものとしては台湾の「グランドランサー」のみだと思われます。
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さらにはランエボXをアップデートして「ダイナミックシールド顔」の現代風ランエボを作ってしまったショップも存在し、未だ世界中では「熱すぎるランエボ愛」が見られるようですね。
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