次期日産フェアレディZのトップレンジは”480Z”、発表は12カ月以内？しかしボクが「480馬力はない」と考えるワケ

｜　日産には480馬力に耐えうる車体を新型Zに与えるだけのカネはない　｜

さて、このところいろいろな噂が出てくる、フルモデルチェンジ版となる次期日産フェアレディZ。

現在有力なのは、スカイラインR400と同じ3リッターV6ツインターボエンジン（VR30DETT）を搭載して400馬力を発生するというもの。

さらにこの新型ファエアレディZはすでにプロトタイプが存在し、フロントはS30フェアレディZ風、リアはZ32世代のフェアレディZ風だと言われます。

新型フェアレディZは12カ月以内に発表

さらに新型フェアレディZを示すモデルがこの12カ月以内に発表されるとも言われており、いやがおうにも期待が高まっているという状態でもありますが、今回新たに出てきた噂が「次期フェアレディZのトップレンジは480馬力の”480Z”になる」というもの。

おそらくこの「480」とは排気量（4.8リッター）ではなく出力（480馬力）をあらわすものだと思われますが、この480Zにも（ベースモデルと同じ）3リッターV6ツインターボが採用されると言われていて、となるとこれはスカイラインR400のエンジンからさらに「＋80馬」。

個人的な見解を述べるならば、これはちょっと「にわかに信じがたい内容」。

まずは「400馬力でもハイチューン」だといえるエンジンをさらに80馬力パワーアップさせるということが考えにくく（技術的には可能だが、クーリング含め根本的な変更が必要になり、ベースモデルとの差異が大きくなりすぎるために日産側にもコストがかかりすぎる）、日産がそこまでコストを投じるとは考えにくいため。

そして、もし480馬力を達成するならば、ベースモデル（400馬力）にも基本的に”480馬力に耐えうる”ポテンシャルを持った設計を与える必要があり、そうなるとやっぱりコストが高くなりすぎるため。

現在の日産の経済情勢を考えると、新型フェアレディZのためにプラットフォームを新設計するとは思えず、となるとインフィニティQ60のプラットフォームを流用すると思われ、しかしこれを「480馬力対応」とするには相当な改装が必要となるわけですね。

とにかくお金のない日産が、そこまで台数が出るとは思えない、そして”イメージ向上”のために登場させると思われる新型フェアレディZに対し、そこまでの費用はやはり投じられないだろうと思われます。

ただ、日産がこの新型フェアレディZにて各種レースに参戦することを考えていて、「フェアレディZ GT4」等のカスタマーカーを発売するのであれば話は別ですが、日産はそこまでモータースポーツに力を入れておらず、よってこの線もなさそう。

これらを鑑みるに、「新型フェアレディZに480馬力のトップレンジ」は希望的観測を交えた報道だろうと考えています。

新型フェアレディZはやはりレトロ路線

そしてまた別のメディアでも「新型フェアレディZのフロントはS30風、しかし丸型LEDデイタイムランニングランプを持ち、テールランプはZ32風の四角いもの」という報道がなされており、これは以前のウワサと合致するもの（さらに、リアには大きなウイングが追加されると言われている）。

もしソースが「別」であればさらにその信憑性が高まるということになりますが、おそらくは「レトロ路線」で間違いなさそう。

なお、ちょっと前にレンダリングアーティストがこの噂をベースに「Z480」のレンダリングを公開していて、しかし非公式ながらも「意外とこれが近い」のかもしれません。

そのほかにもS30風デザインを用いた「400Z」のレンダリングもリリースされており、今後もこういった作品が続々公開されることになりそうです。

VIA:Motor1, Japanese Nostalgic Car