カルロス・ゴーンが最高裁から「45億円と超高級ヨットを日産に返還するよう」命じられる。もちろんゴーンは「不服」として即刻控訴

｜　もしひとつでも「敗訴」が確定すれば、現在抱えるほかの訴訟においても連鎖的に敗訴することになるのかも　｜

実際のところ、一体何が真実なのかわからない

さて、泥沼化している「日産とカルロス・ゴーン」問題ですが、今回英領バージン諸島の裁判所が「カルロス・ゴーン氏が日産から3200万ドル（現在の為替レートにて約45億5000万円）を横領した」との判決を下し、この3200万ドル、さらに不正に取得した超高級ヨットを（日産に）返還するよう命じたもよう。

そしてもちろんというかカルロス・ゴーンはこれを不服として控訴していて、今後さらなる双方の応酬が行われることとなりそうです。

今回の判決の詳細はこうなっている

そこで今回出された判決の内容を見てみると、英領バージン諸島高等裁判所によれば「日産のCEO準備金から日産中東を含む複数の仲介業者を通じ、カルロス・ゴーン氏またはその家族が管理するさまざまな企業に3200万ドルが流れた」。

この資金の一部はカルロス・ゴーン氏とその息子が所有するカリフォルニアの会社、ショーグン・インベストメンツに流れ、その他の資金は英領バージン諸島に設立されたビューティー・ヨット社に渡り、ここでカルロス・ゴーン氏の妻名義にてヨットの購入と登録がなされていると述べています。※このヨットはフェレッティによって建造された全長121フィートの”カスタムライン ナヴェッタ37”だとされ、バスルーム7つ、メインキャビン5つ、クルーキャビン4つを備えると報じられている

この件に関する判決で、高等法院のゲルハルト・ウォールバンク判事は「日産/NME （日産中東]）から支払われた金額は、日産またはNMEの正当な使用目的以外に流用されており、カルロス・ゴーン氏、ビューティー・ヨット社、ショーグン・インベストメンツへの支払いは、カルロス・ゴーン氏または同氏が指名した人物の利益のために行われている」と説明。

そして上述の通りカルロス・ゴーン氏は不正行為を否定し、判決に対して「当然控訴する」と述べているそうですが、この判決を聞いた日産は、カルロス・ゴーン氏が資金を横領したという同社の主張を裏付ける判決だとし、この判決を称賛しているとも報じられています。

「これは、日産の資産の横領など、カルロス・ゴーン氏の不正行為により被った損害を、日本および海外での訴訟を含む法的手続きを通じて回復するための日産の取り組みの一環です。日産はカルロス・ゴーン氏の不正行為の責任を追及する努力を継続します。」

なお、カルロス・ゴーン氏は複数の国で法的問題に直面していることが報じられ、たとえばフランス当局は同氏がオマーンの自動車販売業者を通じてルノーから数百万ユーロを私利私欲のために流用したとの嫌疑にて捜査を行っており、日本では（日産から）1億250万ドル相当の民事訴訟を起こされていて、よってもしこれらすべてに負けると相当な金額を支払う必要があり、「いったいどうやって支払うんだろうな」という気も。

ただし用心深い同氏のことなので、最悪の事態に備え、再出発のための資金をどこかにプールしているのかもしれませんね。

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参照：Auto News