| 投機商品としての人気もありそうだが、さすがにこれ以上は価格が上がらないだろう |
トヨタ・スープラ(1997年製、A80世代)がオークション会社「バレットジャクソン」主催の競売にて”1900万円”という高額落札を記録。
このスープラは米国仕様左ハンドルで、1997年に発売された「15周年記念限定モデル」。
なお、北米市場において、スープラは1978年の「A40」時代から発売されており、どこからの15周年記念なのか不明です。
ただ、二代目スープラとなる「A70」世代のスープラは1981年に発売されているので、ここからの「15周年」と考えるのが妥当と言えそうですが、1997年に北米で販売されたスープラにはすべて「Limited Edition 15th Anniversary」のバッジが付与された、とのこと。
さほど希少なモデルとも思えない
なお、この「ブラックのエアロトップ」は376台が販売されたという記録が残り、今回の個体はその中の一台。
年間通じて販売されたということ、とくに専用装備が(バッジ以外)無いということ、そして走行距離が69,891マイルとけっこう走っていることを考えると、この「1900万円」という価格は異常とも言えそうですが、今年3月にもA80スープラは「2000万円」という落札価格を記録しているので、今後しばらくは「これくらいの価格が相場」になるのかもしれません。
ただ、ちょっと「わからない」のは、ebayでは同じ年式、同程度の走行距離や仕様を持つA80スープラの価格がさほど高くないこと(即決価格で1000万円弱)。
バレットジャクソンにて落札された「1900万円のスープラ」、そしてebayに出品されている「1000万円のスープラ」との間に倍ほどの価格の相違がある理由は不明ですが、すでにけっこうな年月を経ているクルマだけに、「ちゃんとした」ところで購入したかった(そのほうが売るときも有利)ということなのかもしれません。
もちろん「1000万円」であったとしても常軌を逸した額であることにはかわりはなく、スープラの価格がここまで上がってしまった理由は説明がつかない状況。
その理由の一つは「ワイルド・スピード」にてポール・ウォーカーがドライブしたからだと言われるものの、同じ条件を持つ三菱エクリプスやスバル・インプレッサの価格が上がっておらず、”ワイルド・スピードだけが理由ではない”と考えられます。
おそらくは「ワイルド・スピード」という起爆剤に加え、スープラの長い歴史、それまでの米国での人気、そして新型A90スープラの話題性(こちらは生産第一号が2億7000万円で落札されている)という要素がプラスされたのだろう、とも推測していますが、「人気が人気を呼んで」神格化されてしまったという側面もありそうですね。
なお、この個体は北米仕様なので、ホイールは日本仕様になはい「メッキ」。
おそらくは日本製と思われる砲弾型マフラーも装着。
リアの「Supra」文字の横には「Turbo」文字。
北米仕様といえどこのバッジは装着されていなかったと記憶しているので、これは後にオーナーが追加したものかも。
フロントフェンダーには限定モデルであることを表すバッジつき。
インテリアはブラック。
レザーシートにシワが見られますが、そのほかにヒビやワレは見られず、程度としてはかなり良さそう。
インテリアにも15周年記念をあらわす「Limited Edition 15th Anniversary」のバッジつき。
VIA:Barret Jackson