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トヨタは2027年までに「15台の新型EVを発売し、現在の7倍に相当する100万台の生産を目指す」。いかにトヨタであってもこれは非常に困難な目標である

トヨタ

| 日本と中国に加え、アメリカでも新型EVの生産を開始 |

中国の自動車メーカーが生産・販売するEVに打ち勝つのは容易ではない

さて、「トランプ関税」に揺れ動く自動車業界ですが、ヒョンデなど一部自動車メーカーは「アメリカ国内に組立工場を建設し関税を回避する」計画を示していて、今回トヨタも「ケンタッキー州とインディアナ州の工場で、三列シートのエレクトリックSUVを製造する計画でを持っている」と報じられています。

このEVは、キアEV9やヒュンダイアイオニック9と競合することになりますが、この2モデルは(既に発表された)「2027年までにレクサスブランドを含む15台の新しい電気自動車(EV)を発売する」という計画の一環であり、この計画をもってトヨタは「年間100万台のEVを生産する」という野望を目指すことになるわけですね(2024年に生産したEVの7倍に相当する数字であり、かなり困難な数字でもある)。

現在、トヨタは日本と中国でしかEVを生産していない

現在、トヨタは日本と中国でのみEVを生産していますが、今後は米国、タイ、アルゼンチンでも生産を拡大する計画を持っており、まず最初に登場するのは、2025年10月からタイで生産され、アルゼンチンでも組み立てが行われるハイラックスの電気自動車版。

トヨタが急いでEV市場に対応しようとしてている理由は、すでにEVの生産に成功しているライバル企業との競争が激化しているためで、テスラやBYDはそれぞれ170万台以上のEVを昨年に販売しており、フォルクスワーゲンも74万台のEVを販売しているという状況であるにもかかわらず、これに対しトヨタの電動化への取り組みは比較的控えめにとどまり、ここからの「巻き返し」を狙う(そもそも遅れを取ってはならない)という目的があるわけですね。

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トヨタは「スバルと共同開発した」EVも発売予定

そしてこのほか、C-HR+(2025年9月から日本の高岡工場で生産が開始され、ヨーロッパをはじめ、米国とカナダにも来年から販売される予定)、スバルとのEVパートナーシップの成果よよる新しいモデルの発売も控えていると報じられ、ここからの反撃が期待されるところ。

ただ、「100万台」を目指すとなると避けては通れないのが「中国市場」で、というのも他の市場ではこれだけのEVを消化できるほどの土壌が生成されていないから。

実際のところ、テスラ、BYD、フォルクスワーゲンのEVにおける主戦場は「中国」であり、ここで一定のシェアを確保せねばトヨタに「目標達成」の可能性はなく、現地パートナーとの共同開発によるEVの動向にも注目が集まります。

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Image:Toyota

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