【噂と真実】否定しつつもステランティスはマセラティ売却を検討中？CEO交代によりブランド再編の可能性も

｜　ステランティスがマセラティ売却を検討中？CEO交代でブランド再編の可能性も　｜

ステランティスは否定するも再びマセラティ売却の噂が浮上

ステランティスが傘下に持つイタリアの高級車ブランド「マセラティ」を売却する可能性があるとの報道が（いったんは否定したにもかかわらず）再び業界内で波紋を広げることに。

この情報は、フィアット・クライスラー・オートモービルズ（FCA）とグループPSAの合併により2021年に誕生したステランティスが”16ブランドを抱える巨大企業である”ことを背景にしており、現在、同社は収益性向上を目指してブランド整理を検討中とも言われているわけですね。

新ステランティスCEO就任とブランド戦略の見直し

ステランティスでは前CEOであるカルロス・タバレス氏が突如辞任し、その後継として6月24日には新CEOとしてアントニオ・フィローザ氏が就任予定ではありますが、同氏の就任によって、これまでの「すべてのブランドを維持する」という方針が見直される可能性があるもよう。

そしてブランドを整理するとなれば「真っ先にその名が挙がるのが」マセラティであり、マセラティは現在、「MC20」スーパーカーや「グレカーレ」クロスオーバーを主力とする一方で新モデルの投入が停滞して期待できる新型車が存在せず、今後の成長戦略が問われている状態です。

ステランティスの公式見解は「売却なし」

この件について、すでにステランティスは「マセラティは売却対象ではない」とコメントしているものの、ステランティスCEOの交代、そして今後のブランド戦略に関しては詳細を明らかにしていないところから、不透明な状況が続いているわけですね。

マセラティの現状と課題

近年のマセラティは「MC20」や「グレカーレ」、「グラントゥーリズモ（2023）」、「グランカブリオ（2024）」といったモデルを展開し、しかし「ギブリ」や「クアトロポルテ」、「レヴァンテ」の販売終了が続いており、ラインアップの幅が狭まっているのが現実です。

また、予定されていた「MC20 フォルゴーレ（EV）」はキャンセルされ、代わりに高性能なガソリン仕様が登場することも（出願された商標から）わかっています。

今後のマセラティはどうなるのか？

ロイターによれば、ステランティスがコンサルティングを依頼したマッキンゼー・アンド・カンパニーは、マセラティの売却だけでなく、収益性の高い部門へのリソース集中も提案しているとのこと。

たとえば、アメリカ市場では「RAM」ブランドでV8エンジンを復活させるなど、利益確保を優先した動きが見られます。

一方、マセラティを失うことで「プレミアムブランドとしての象徴を失う」という懸念も社内にはあり、ステランティス内部でも意見が分かれている、という報道もあるようですね。

CEO交代後に明らかになる今後の方針

おそらくはアントニオ・フィローザ新CEOの下で、新たなブランド戦略が来週にも発表されると見られており、そしておそらくそれは「痛みを伴う」改革になる可能性が高く、というのもアントニオ・フィローザCEOはなんらかの革新的な手法をもって自身の存在意義を示さねばならないため。

そしてこれにより、マセラティは売却されるのか、それとも新たなエントリーモデルを追加するなどして復活の道を歩むのか、注目が集まる一週間となりそうです。

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参照：Reuters