東洋経済にて、「トヨタ”マークX”の消滅がささやかれる理由」という記事が掲載。
これによると、夏に新型が投入される「カムリ」がマークXの後継を担うとしており、実際にそうなるとカムリがマークXを食ってしまうという下克上となってしまうことに。
ぼく的には「カムリ」というと「マークXより下」というイメージがあったのですが、トヨタのホームページを見てみるとマークXの価格は2,656,800円からとなっており、それに対してカムリは3,221,345円、と価格においては大きく逆転。
高価格の理由としてカムリは「ハイブリッド」ということもありますが、昔カムリに乗っていたこともあるぼくにとっては(思えばあれが所有した中で唯一の4ドアセダンだった)「カムリもこんな高級車になったのか」という印象が拭えません。
※以前のトヨタ社長はカムリのリムジンに乗っていたことがある
なお、「マークX」は「マークⅡ」から2004年に名称変更が行われたものですが、マークⅡとマークX通じ、ぼくにとって一番記憶に残るのは6代目マークⅡ(1998-2001)で、ツアラーSやツアラーVというちょっと走りっぽいグレードが登場した世代。
この世代は「マークⅡ/チェイサー/クレスタ」三兄弟として有名ではあるものの、各車それぞれ微妙に設計が異なっており、単なる「名称違い」でなかったのはさすがバブル期、と言えるところ。
なお「ツアラーV」は2.5リッターターボエンジンを搭載し、当事自主規制上限の280馬力を発生。
さらには5速MT車をラインアップする、という信じられないバリエーション展開だったのが印象的です。
↓もっとも走りを意識したチェイサーは格好良かった
加えて記事によると、マークXのにおける2012年の販売台数は18,530台、2013年は17,330台、2014年は10,232台と減ってきており、2016年では7,033台にとどまる、とのこと。
反面クラウンの販売は好調で、2013年はなんと82,701台、2016年でも39,813台、とマークXの5倍以上。
現在トヨタの持つセダンは「アリオン」「カムリ」「カローラアクシオ」「クラウンアスリート」「クラウンマジェスタ」「クラウンロイヤル」「SAI」「プレミオ」「マークX」ですが(一応プリウスもトヨタではセダンに分類)、たしかにこの中ではマークXの立ち位置が半端。
マークXはある程度若々しく、FRならではの走りも楽しめるモデルではあり、しかしクラウンアスリートが登場して以来、本来のマークXのポジションはすっかり奪われてしまった印象も(高価でもクラウンアスリートを選びたくなるだけの魅力がある)。
しかも新型カムリの画像を見ると「マークXの新型」と言っても違和感の無いレベル。
駆動方式はもちろん異なりますが、FFならではの、そして米国仕込みの「広々と」した室内の需要は高いと思われ、新型カムリは一定の人気を博しそうです。
クラウンとカムリとに「挟まれた」マークXのポジションを考えると「消え去る」のもやむなしかと思うものの、ビッグネームがまた一つ消えるかと思うと、ちょっと寂しい気もします。