| シャオミ SU7は色々と問題が指摘されているが、おそらくは「ほかのEVでも見られる」内容が大半だと思われる |
テスラ・サイバートラック同様、話題性が高いだけに悪評が目立つのかもしれない
さて、衝撃的なデビューから大量受注獲得、試乗イベントでの不具合発生など話題には事欠かないシャオミ SU7ですが、今回は納車されたSU7がわずか39キロにて故障してしまい、まったく動かなくなったとの報道。
シャオミ SU7はEVとしては珍しく、発表から間を置かずに生産を開始したことでも知られていますが(多くのEVでは、発表後にすぐ生産を行うわけではなく、1年後あるいはそれ以降に生産を開始することが珍しくない)すでに1万台強を納車したと伝えられています。
ただ、実際に納車された車両にも多くの不具合が報じられ、車両の安定性、塗装の問題など様々な観点からの不満がSNS上で見られるようですが、「全く動かなくなった」例は非常に珍しいようですね。
参考までに、つい最近の別の例では、135 km/h)を超えると自動緊急ブレーキ (AEB)システムが機能しなくなり、無線アップデートが展開されるまでこの機能が使用できないことについても公式に言及がなされています。
-
「1日で9万台を売った」衝撃のデビューからわずか数日。シャオミSU7の事故が中国全土で目撃され、「売れる速度と同じくらいの速さでクラッシュを量産している」と揶揄される【動画】
| インフルエンサーが衝撃的なコンテンツを作成するために無茶をしていることもあるが、車両側に問題があることも指摘されている | トラクションコントロール含む運転支援デバイスが適切に動作していない可能性 ...
続きを見る
そのシャオミ SU7のトラブルはこうやって起こった
そして今回の問題についてですが、この鮮やかなブルーのシャオミSU7のオーナー、ウェンさんは福建省の小米(シャオミ)科技配送センターにて納車を受け、その翌日に高速道路を走行していたところ突然機能が停止し路肩にSU7をなんとか停止させることとなったのだそう。
SU7のデジタルメーター上には「車両をただちに停止させ、シャオミのオンライン サービス センターに連絡するよう」表示されており、続いて「駆動システムに欠陥があり、ドライブとリバースの間でシフトできない」というメッセージが表示されたと報じられています。
その後ウェンさんはまったくSU7を動かすことができず、やむなく積車を呼んで小米科技配送センターへとクルマを戻すものの、センターでは問題を特定できなかったといい、そこでこのセンターが告げたのが「何が問題なのかを調べるために車両を工場に送り返す必要がある」。
問題が特定できないというのはちょっとした問題だとは思いますが、ウェンさんはこういった状況にもかかわらず「返金ではなく新車への交換」を求めているといい、つまりはそうとうにSU7を気に入ったのかもしれません(通常、高速道路走行中に停止したクルマはもう怖くて乗れない)。
ただ、ここでも問題が生じており、それはすでにSU7には数万台のバックオーダーが存在し、現在製造中のすべてのSU7にはオーナーが割り当てられていて、そこからウェンさんのためのクルマを抜き出したり、生産を割り込ませることができないこと。
-
テスラに迫るEVの大量受注に成功したシャオミ。テスラよりも新鮮的なギガキャスト技術を取り入れ「76秒で1台」を生産できるシステムを構築
Image:Xiaomi | シャオミはすでに家電分野にて生産管理や品質管理に関するノウハウを構築している | 現在は進行EVメーカーの多くがテスラによって標準化されて技術をもってテスラを追い上げてい ...
続きを見る
よってウェンさんは「新車を手にしようとなると、数万台のバックオーダーの最後尾」に並ぶよりほかはなく、よってシャオミはウェンさんに対し全額返金と発生した費用の補償をオファーしている、とも伝えられています。
合わせて読みたい、関連投稿
-
スマホメーカー、シャオミのEV第一号「SU7」ついに発売。受注開始後4分で1万台、27分で5万台の受注を獲得。「価格はテスラの下、機能はテスラの上」が奏功か
| シャオミの参戦によって影響を受けるのはテスラのみではなく、中国の新興EVメーカーも同様である | これでまたいっそう中国におけるEV競争が激化する さて、中国シャオミ(Xiaomi)がついに待望の ...
続きを見る
-
中国モーターショー開幕、「シャオミのブースに入るのに数時間待ち」。シャオミは唯一のテスラキラーとして機能するはじめてのメーカーに
Image : CarNewsChina | シャオミはその絶対的な知名度を活かし中国内での浸透を図る | シャオミは「製品が優れている」というよりは「ビジネススタイルが優れている」 さて、中国モータ ...
続きを見る
-
シャオミSU7発売後もその騒ぎが収まらない。24時間で約9万台を受注、人々が試乗予約を取るためディーラーに午前3時まで並び続ける。なぜここまで成功できたのか
| シャオミ SU7の成功は単にコストパフォーマンスの高さだけでは説明ができない | それはシャオミ創業者の人柄や姿勢、そしてシャオミ製品の浸透度や信頼性の高さにあるという さて、3月28日の発売以来 ...
続きを見る