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中国の新たなる流行は「空飛ぶクルマ」。シャオペン、チェリーに続きGACもフライトを成功させる。走行・飛行モジュールを統合可能なデカップリング分割構造を採用

中国の新たなる流行は「空飛ぶクルマ」。シャオペン、チェリーに続きGACもフライトを成功させる。走行・飛行モジュールを統合可能なデカップリング分割構造を採用

Image:Dianwo98

| 実用化には技術や法規、インフラなど「壁が厚く」、しかし可能性があるとなれば参入しないわけにはゆかないのであろう |

新しい市場はリスクがある反面、先行者利益を得やすいという特徴も

さて、中国での自動車の好みは「他の国々とは全く違う」とされ、そこが近年日米欧の自動車メーカーが中国市場にてシェアを失う理由のひとつであったり、アウディが中国専用ブランド「AUDI」を立ち上げる要因となっているわけですが、現在中国にて流行っているっぽいのが「空飛ぶクルマ」。

すでにシャオペンが「ランドエアクラフトキャリア」なる分離型の飛行モジュールを持つクルマを発表し2,000を超える受注を集めたことが話題となっていますが、今回はGAC(広州汽車)が中国国際航空宇宙展にて自社開発の飛行車「GOVE」を発表して話題に。

アウディが中国専用ブランドとして(大文字の)「AUDI」立ち上げ。これまでのアウディとは全く異なる中国の嗜好にあわせた内外装や装備を持ち”フォーリングス”は用いられず
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GAC「GOVE」はこんなクルマ

そこでこのGOVEを見てみると、こちらもかつてエアバスとアウディが開発を行っていたような「走行モジュール」「飛行モジュール」分離型で、飛行モジュールは純粋な電動垂直離着陸飛行車(eVTOL)、そして走行モジュールと分離・統合可能なデカップリング分割構成を採用しており、地上走行、空中飛行、空陸ドッキングという3つのシナリオを実現します。

GAC-Flying-car (4)

アウディが「空飛ぶ車」事業に参入。仏エアバス、イタルデザインとの共同事業

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GOVEのデザインコンセプトは「ハロー(halo)」、そしてこの場合のハローとは未来の光に由来しておりGACによれば「より良い未来の移動手段を探求する無限の可能性を象徴」。

GACはまず2023年のGACテクノロジーデイで初飛行を成功させた後、今年3月には広州の中心にあるビジネス地区の低空都市環境で初めての飛行デモンストレーションを行っており、さらに9月11日にはGACが中国民用航空局の中南地域から民間無人航空機の特別飛行証明書を正式に取得したことが発表されています。

GAC-Flying-car (1)

GOVEのシャーシは飛行モジュールのインテリジェントな離着陸プラットフォームとして、さらにモバイル充電ステーションとしても機能すると説明されており、いったん飛行キャビンがシャーシから離陸すると、シャーシは近くの充電ステーションに移動して充電を行うそうですが、飛行モジュールが着陸準備を整えると、近くのシャーシが飛行モジュールと暗号化された通信を確立し、正確なドッキングと着陸を支援しつつもドッキングを行い、その後に飛行モジュールの充電を行うとされているので、GACはこれを個人所有ではなく「シェアリングサービス用」として考えており、(特定モジュール同士ではなく)複数あるいは不特定モジュール間でのドッキングを考えているようですね。

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ちなみに飛行モジュールは「一人乗り」で6軸12プロペラの多軸回転翼構成を採用しており、単軸出力リフトは最大離陸重量の3分の1以上に達します。

GAC-Flying-car (2)

ただ、現時点での構造だとレディが乗り降りするにはちょっとむずかしそう(走行モジュールにタラップが内蔵されているのかもしれない)。

GAC-Flying-car (1)

今後、GACは中国民間航空機の開発およびサポートシステムに準拠し、安全基準を満たすためのさらなる開発を進めていゆくことについても触れており、2027年までに広東・香港・マカオ大湾区の2〜3都市でパイロット運用を開始することを目指している、とのこと。

中国民用航空局の予測によると、2025年までに中国の低空経済市場規模は1.5兆元(約32兆円)にも達し、2035年には3.5兆元を超えると予想され、この数字を見ると様々な自動車メーカーがここを目指すことにも納得がゆきますね。

GAC-Flying-car (3)

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参照:Dianwo98, Autohome, CarNewsChina

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