| 現在中国に行くにはビザが必要であり、なかなか行こうという気にはなれない |
最後に行ったコロナ前とは「路上を走るクルマ」が一変しているはずである
さて、中国では自動車が独自の進化を遂げており、自動車というよりは「走るスマホ」「承認欲求を満たすための道具」「エンターテイメント空間」として進化し、そこに日米欧の自動車メーカーが(設計思想の違いなどから)「ついてゆけない」という現状があることが明白になっています。
そして今回発表を控えているのがチェリー(奇瑞汽車)のサブブランド、フォルウィンより発表される予定の「ジンユン」。
一見すると「まんまコンセプトカー」で、このままだと発売できそうにはないものの、中国からの報道では「ほぼこのまま」市販されるといい、11月15日に開幕する広州モーターショーで(ひとまずコンセプトカーとして)発表が行われるのだそう。
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奇瑞汽車 ジンユンはこんなクルマ
このジンユンのデザインは「東洋の美は世界の美」というコンセプトに基づいており、伝統的な翡翠(ヒスイ)を連想させる塗装が施されていますが、全体的にテクノロジー感のある外観となっており、大きな角度をもって傾斜したAピラーとデジタルサイドミラー、そして垂直なリアウインドウ(1.3平方メートルの面積を持つ)が特徴的。
パワートレインには、チェリーの第7世代「クンペン スーパーパフォーマンス電動ハイブリッドC-DMシステム」が搭載され、2.0Tエンジンと電動モーターが組み合わせられていて、察するにこれはレンジエクステンダーEV(EREV)だと思われ、「3DHTトランスミッションと連携し、最大2,500kmの航続距離を実現するほか、タンクターンやクラブモードにも対応する」と説明されています。
外板には「2000MPa」という潜水艦級の熱間圧延鋼とアルミニウム合金が50%以上使用され、安全性においては遠隔エアバッグ(どういったものかは不明)、テールエアバッグ、超ロングサイドカーテンエアバッグを装備しており、シャシーには高さ調整可能なエアサスペンションと衝撃吸収システムが搭載されています。
ジンユンには「CPilot5.0先進運転支援システム」が搭載され、これにはインテリジェントスキャンや環境情報との相互作用によって高度な自動運転を実現するもので、高速道路および都市部での「ナビゲート・オン・オートパイロット」や駐車支援もサポートするそうですが、例えば、未舗装道路を事前にスキャンし、衝撃吸収システムを自動的に調整するといった機能が含まれるようですね。
インテリアはミニマリスティックなデザインを持ち、ヨーク型ステアリングホイールや”ヒドゥン”エアコンブロワーなど未来的な雰囲気が強く、これは中国の消費者に強くアピールできる部分だと思われます。
座席配置は2列シート構成となり、2列の間にはアイランドが配置され、フロントシートは180°回転可能、そして2列目のシートはソファスタイルを採用。
そのほか「機能的なモジュール式のフロントトランク」「モバイルキッチン」「バーベキューグリル」といった装備もアナウンスされており、中国で盛り上がっているというアウトドア需要に対応できるように考えられているように思います。
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参照:Autohome