悲劇の全焼からわずか1週間、ケーニグセグが事故原因を発表。加えてすでに「全車の安全を確認した」「対策システムもテスト中」。速いのはクルマだけではなかったようだ

｜　しかもケーニグセグはすべてのジェスコを「回収」したようだ　｜

こういった対応の早さと誠実さがケーニグセグの地位を不動のものとしている

さて、先日ギリシャにて開催されたイベントにてケーニグセグ・ジェスコが全焼するという一件がありましたが、その後ケーニグセグCEO、クリスチャン・フォン・ケーニグセグ氏はすぐさま「調査を開始する」と発表し、同時に顧客に対し「原因が判明するまでジェスコを運転しないよう」要請したと報じられています。

そして今回、そこから間を置かずに事故原因についての正式な発表がなされ、ケーニグセグによれば、「燃料タンク、エンジンオイル、ギアボックスオイルシステムが火災の原因ではなく、油圧システムが主な原因で、車体後部に相当する道路に油圧液が漏れた筋が見つかり、加圧のための油圧ホースが損傷していたことをが原因だと思われる」とのこと。

ケーニグセグの対応はあまりに早かった

ケーニグセグは事故調査に取りかかるスピードもさることながら、原因解明についても非常に素早く、そしてその後についても「すぐに全車の油圧ホースの取り付けに欠陥がないかどうかを検査した」ということ、そして「圧力低下や漏れを1秒未満で感知し、油圧システムを直ちに停止できるソフトウェアアップデートにも取り組んでいることについても言及しており、このあたりの対応の早さはさすがだと思います（クリスチャン・フォン・ケーニグセグはクルマ、そして顧客に対して強い愛を持っていることで知られている。常に感謝を忘れず、車名の”ジェスコ”は家族の名前から取られている）。

今回のジェスコの全焼にかかわる調査結果（公式声明）は以下のとおりです。

先週、ギリシャでジェスコが火災に見舞われた事件を受けて、ケーニグセグでは何が起こったのか解明するために24時間体制で調査が行われました。

最も重要なことは、誰も怪我をしていないことです。これは非常にありがたいことです。

ジェスコのオーナー全員に、状況がよりよくわかるまで車の運転を控えるようお願いし、その間にすべてのクルマをサービスセンターに集めています。

燃料タンク、エンジンオイル、ギアボックスオイルシステムは、消火後も車内に残っており、火災や火災源によって損傷や影響を受けていませんでした。

しかし、車両の後ろの道路に油圧オイルの筋がありました。これを受けて、このオイルが入っている唯一のシステムである加圧油圧システムを調査しました。

車を詳しく調べたところ、車の後ろの加圧油圧ホースが損傷していることもわかりました。これと道路に残った油圧オイルの筋を合わせると、これが火災の原因であることは明らかです。

現在、生産中のすべてのジェスコと、現場にあるすべてのジェスコすべての油圧ホースの取り付けを検査し、取り付けに問題がないことを確認しています。

さらに、安全性をさらに高めるために、圧力低下や漏れを1秒未満で感知し、油圧システムを直ちに停止して、再び漏れが発生した場合でも火災を回避できるソフトウェア アップデートを現在テストおよび開発しています。

この追加機能の最初のバージョンのソフトウェアを来週末にリリースし、その後すぐに車両を検査してリリースできるようにしたいと考えています。

また、ギリシャにて燃えてしまったクルマの所有者が継続的にサポートしてくれたことにも非常に感謝しています。

敬具 クリスチャン フォン ケーニグセグ

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