| 今まで見たデイトナカスタムの中では最高の出来 |
さて、スイスの腕時計カスタム工房、アルティザン・ドゥ・ジュネーブ(Artisans de Genève)の送り出すカスタムロレックス。
これまでにもコスモグラフ デイトナのカスタムモデルとして「THE BLAUSEE PROJECT」「La Montoya Gold」を紹介してきましたが、今回は前F1ドライバー、ルーベンス・バリチェロのオーダーによってカスタムされたデイトナ、「THE RUBENS BARRICHELLO PROJECT(ザ・ルーベンス・バリチェロ・プロジェクト」を紹介したいと思います。
ロレックス・デイトナのカスタム仕様「ザ・ルーベンス・バリチェロ・プロジェクト」はこんな仕様を持っている
なお、F1ドライバーは腕時計好きが多く、ファン・パブロ・モントーヤ、そしてルーベンス・バリチェロ、ヤルノ・トゥルーリ、フェリペ・マッサ、ミハエル・シューマッハも腕時計愛好家として知られます。
そして今回、ルーベンス・バリチェロは「私はずっとデイトナを愛用してきたが、いつも自分だけのデイトナが欲しいと考えてきた。そう、自分がドライブしてきたF1マシンのように、細部に至るまでこだわった特別なものだ」と語り、アルティザン・ドゥ・ジュネーブへとオーダーして出来上がってきた腕時計には非常に満足している、とも述べています。
そこで、バリチェロがオーダーした「特別なデイトナ」とはどんな腕時計なのかを見てみましょう。
まずはベゼル。
セラミック製でタキメーター表示を持つのはベースモデルのデイトナと同じですが、アルティザン・ドゥ・ジュネーブではこのセラミックベゼルを新たに作り直し、ロレックス純正だと「▲」マークとなっている部分を一部「T」へと変更しています(メチャクチャ細かい)。
加えて「TACHYMETER」文字はホワイトからレッドに改められています。
ダイヤルは見ての通りスケルトン化。
バリチェロは「マットブラック」仕様のダイヤルをオーダーしていて、必要な部分を残して削り取られたダイヤルは「インテンス・ブラック」にペイント。
スモールダイヤルの一部はホワイト、そして目盛りと針はレッドに。
全体的に「ホワイト、レッド、ブラック」に統一されているようです。
スケルトン化にあたっては、すべてのパーツを「鑑賞に耐えるよう」再加工。
必要なパーツは新たに製造したようですね。
そしてケースバックもスケルトン。
アルティザン・ドゥ・ジュネーブではローターを新たに製造しており、もちろんF1マシンをイメージしたデザインに。
素材は21カラットのゴールドでCNC加工によって削り出され、ブラックのDLC加工、そして「RUBENS BARRICHELLO」の文字が彫られ、白いインクが流し込まれています。
ゴールドをわざわざブラックに加工するというのはかなり贅沢なカスタムだと言えますが、ゴールドを使用するのは「比重が重く、遠心力で巻き上げしやすい」ため。
ケースバックの周囲にもArtisans de Genève、RUBENS BARRICHELLOの文字が彫られ、凹んだ部分にはサンドブラスト加工が施されています。
なおクロノグラフ針は「オープンアロー」、スモールダイヤルそれぞれに用いられる針の形状も改められ、すべて異なるデザインが用いられています。
さらに時針と分針のセンターはブラックからホワイトへと改められ、バリチェロの希望どおり、文字通り「細部にまでこだわった仕様」に。
ちょっとわかりにくいものの、プッシュボタンとガード、リュウズはDLC加工によるブラックへ。
ケース本体にも手が入り、ケース表面はトップ、サイドともにリューズガードを除いてはブラシ仕上げ。
さらにエッジは丸められているようですね。
こちらは付属のラバーベルト装着時。
おそらくはアフター品(スイス製としてよく売られている製品)だと思われます。
その他にはこんなカスタム仕様デイトナも
こちらは以前に紹介した「THE BLAUSEE PROJECT」。
ネイビーのセラミックベゼルや、部分的に使用されるレッドの文字やインデックスがなかなか刺激的。
こちらはファン・パブロ・モントーヤモデル。
ケース、そしてブレスレット素材はゴールドです。